メルヘンな町に隠された恐ろしい歴史。中世ヨーロッパの拷問や処刑に触れる中世犯罪博物館 #ローテンブルク #ドイツ

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前回の記事ピノキオの舞台となったメルヘンの町へで紹介したローテンブルク旅行記。
 
実はこの可愛らしい町に似つかわしくないこんな場所も訪れていました。
 
 
中世犯罪博物館
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中世ヨーロッパの歴史の中でも怖いイメージで思い浮かぶもののひとつが拷問や処刑。
 
現在でいうと集団的犯罪である魔女裁判やフランス革命のギロチンなど、歴史の教科書で知っている方も多いはず。
 

 
 
 
7ユーロの入場料(2019.01現在)を支払いローテンブルクの町中にある中世犯罪博物館を訪れてみました。
 
展示物は恐ろしかったけれど、ポスターは可愛らしい絵本のようなタッチというギャップ。
 

 
 
 
中世犯罪博物館は12-19世紀までのドイツを中心とした法や刑罰の歴史において重要なコレクションが展示されている博物館です。
 
Mittelalterliches Kriminal museum
[Burggasse 3-5, 91541 Rothenburg ob der Tauber, Germany]


 

 
 
 
拷問が行われていた時代の文献や書類が多く立ち並び内容はゾッとするものばかりなのですが、地域の子供たちが先生に引き連れられて社会見学をしていたりと、人の負の歴史を知るという点で一見の価値があります。
 
サディスム要素も強いため人によっては苦手な人も多いかもしれませんが、人間の持つ恐ろしい顔というのに触れて考えるきっかけになったりと貴重な体験が待っています。
 

 

 
 
 
当時ではポピュラーだった拷問という身の毛もよだつ恐ろしい行為。
 
これは罰を与えるというより自白させるのが目的として行われていたそうなんですが、あまりの激痛から偽りの自白をして冤罪も多かったんだろうな…と思ってしまいました。
 
それもそのはずで、強制的に自白させるというのが問題になり証拠の不正確さから廃止になりました。ちなみに日本における拷問は明治12年に入るまでは続いていたそう。
 

 

 
 
 
アイアンメイデン
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観音開きになった像の中の空洞に閉じ込められて、左右の扉が閉まっていき内部にびっしり突き出された長い釘が全身を突き刺していく….
 
テレビでアイアンメイデンの存在を知った時とても恐怖を覚えたっけ。見た目が聖母マリア様というのも不気味さをより演出しています。
 

 
 
 
鉄の処女、いわゆるアイアンメイデンは拷問具の中でも特に有名ですが、なんと空想上の拷問具を再現したものと言われているそう。
 
公的な資料や記録がほとんどなく、小説や伝説といったものしか確認されていない上に各地に残っているアイアンメイデンも再現品ばかりなんだとか。
 
そもそも「キリスト教徒である拷問執行者らが、彼らの崇拝対象である聖母マリアを拷問道具の意匠に用いること自体がそもそもあり得ない」という声も多いそう。(wikipediaより抜粋)
 
果たして真相はいかに…
 

 
 
 
アイアンメイデンはドイツだけではなく、プラハ城を訪れた時も展示されていてヨーロッパ各地で見かけることが出来ます。日本では明治大学博物館で展示されているそう。
 

 

 
 
 
当館案内書
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世界各国に翻訳された当館案内書がチケットカウンターで販売されていたので日本語版を購入しました。この案内書はそれぞれの展示物の詳しい解説だけではなく、日本の法制度を振り返る追記もあるところがとても勉強になります。
 
日本人が丁寧に翻訳しており見どころたっぷりで帰国した今も復習することができるオススメの1冊です。
 

 
 
 
町の風紀、治安を守る
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いつの時代も、富める者も貧する者も誰もが犯罪に遭遇する可能性があり、あらゆるところに危険は潜んでいるもの。
 
警察が存在しない頃、ローテンブルクでは夜警といって夜の町をパトロールする警備係が治安を守ってきました。
 

 
 
 
現在はどちらかというと映画や物語のストーリーでしか聞かなくなってきた海賊や盗賊団という言葉。
 

 
 
 
17-18世紀は盗賊団の最盛期で、旧帝国では国境も多く極限も異なったり逃避行が容易だったことから彼らを捕らえるのはとても困難だったそう。
 
警察や国境警備隊も生まれていなく安全はまだまだ素人の手中にあるという時代でした。現在のように警察など治安を守ってくれる存在は近世になってから生まれたんですね。
 

 
 
 
風紀の取り締まりについては現在では考えられない厳しさにびっくり。
 
夫婦喧嘩や噂話をしただけでも恥辱のマスクを被らされて町の広場で見世物にされたりと今日の私たちから見ると驚く厳しさです。
 

 
 
 
大勢の前で晒し者にされて恥ずかしい…こういった名誉を傷つける刑罰の文献も沢山展示されていて、現在これを行ったらイジメやパワハラに近い問題になるんだろうなと思いました。
 
大酒呑みは顔だけ出して樽に入れられたりと、酔っ払いまでもが軽犯罪扱いだったんなんて驚きです。こうして住民たちに威嚇と警告をして町の風紀を取り締まってきたのでしょうか。
 

 
 
 
丁寧な日本語表示も手伝いじっくり見ることが出来たのですが、内容の凄まじさから多くのエネルギーを消耗…疲労困憊になり外の空気を吸えたときホッとしました。
 

 
 
 
メルヘンの空気漂うローテンブルク。現在は可愛らしい街並みですが、さっき見たばかりの観光名所の広場がかつては処刑の場所だったり、過去には権力争い、三十年戦争などで多くの死者が出た過去が隠されているのです。
 
一緒に見学した友人と、何故、昨今も戦争や犯罪というものがなくならないのか、人間の悪趣味な部分について語ったり、現在の街並みを歩いて世界の平和を願わずにはいられないのでした。
 

 
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