まるで食べれる木彫りの熊。くまモナカに出会える築100年カフェ #北海道 #積丹
Posted on混雑した観光地から離れ、のんびりしたローカルな場所を巡る旅、いわゆるアンダーツーリズム。去年から注目されてきた旅スタイルですが、今回のCOVID-19の流行により加速化してきた気がします。
最近のわたしの旅テーマが「北海道ローカルの魅力を再発見する穴場旅」
今年の夏はあまり海へ行かなかったなぁと、まだ残暑残る9月初旬に積丹を訪れました。

積丹エリアは果てしなく広がる日本海、断崖絶壁の峠がある半島で名物グルメといったらウニ丼。漁港や民宿が多くカフェがある風景は思い浮かばないエリア。
当初の目的はクルーズを楽しむことだったのですが、出航までの待ち時間に出会ったカフェのお話をしたいと思います。

ここは札幌から約2時間、積丹エリアの入り口にある美国という港町。
新千歳空港からは約3時間、高速を利用すれば約2時間の立地にあります。

北海道積丹郡積丹町大字美国町字船澗39
営業期間 5月〜10月(2020シーズン最終営業日は10月4日)

玄関で靴を脱いで上がるスタイルで、まるで祖父母の家に遊びに来たような懐かしさを覚えます。
沢山の時間の流れを感じる年季が入った室内。これまで、どんな物語を見届けてきたんだろうと思い出が積み重なった重厚感ある空気が流れていました。
50年近く物置同然になっていたところを4年前にカフェとして生まれ変わらせたばかりだそう。資料館も兼ねており、カフェを利用しなくても気軽に立ち入り出来るようになっています。


魅力的なメニューが並んでいるなか、わたしは北海道らしいくまモナカがとても気になりました。
食べられるお菓子なのに、まるで木彫りの熊みたい。
熊のカタチをしたモナカは珍しく新鮮なのに、見覚えのあるシルエットに懐かしさを感じます。

気になるくまモナカの中身は、定番である粒あん以外にリンゴとマスカルポーネチーズが入った2種類があり、それぞれ「ヒグマ」と「大人のクマ」という名称。
「大人のクマ」はスパイスとラム酒が効いていてビター感のある大人の味わい。

ネーミングが可愛く、お土産用に「連れて帰れます」っていうユーモアがとても愛おしい。

一緒に注文したドリンクは積丹の海の色を表した積丹ブルーカルピス
青色のハーブティーで入れたカルピスで、瓶のカルピスを思い出す懐かしい味がしました。

北海道に青い海のイメージはあまりないと思うけれど、本当に綺麗なブルーがすぐ側の海に広がっています。まるで遠い南国の海のような色合い。
カフェから徒歩3分先にある港から船(ニューしゃこたん号)が出ていて、40分間クルーズが楽しめます。積丹といえば神威岬をはじめとする岬に登る人も多いけれど、船だからこそ間近で積丹ブルーが眺められるのが魅力。

積丹ブルーにあやかったメニューは他にもあり、クリームあんみつには積丹ブルーをイメージしたゼリーが入っています。
他にも当時のニシン漁師たちが実際に食べていた三平汁やご飯のセット、スパイスカレーもありランチとしてお腹を満たすのもおすすめ。
店内へ踏み入れると、たちまちタイムスリップしたような空間に包まれます。
ここは明治から昭和初期まで北海道有数のニシン漁場として栄えた場所で、ニシン漁師たちが寝泊まりしていました。

かつては2千人を超えるニシン漁師が出稼ぎにやってきたりと賑わいを見せたそう。そんな番屋だった頃の歴史が垣間見れる貴重なカフェとなっています。
元々は「ヤマシメ福井邸」という建物で、明治末期に福井家が建設した番屋。その名残で、福井家という名前がのれんや傘にあちこちに残っています。

港町で生まれ育ったわたしには故郷のような居心地の良さ。
どこの家にもあったガラスの浮き玉が子供時代の記憶を呼び戻してくれました。


美国に来るなら、もうひとつ訪れて欲しい場所を最後に紹介したいと思います。
カフェから徒歩8分先に黄金岬の入り口があり、自然遊歩道を登ると積丹ブルーの絶景を見渡すことが出来ます。
積丹には神威岬・積丹岬・黄金岬の3つの岬があるのですが、神威岬・積丹岬は急な傾斜の繰り返しでダイナミックさがあるのに比べて、黄金岬は歩きやすい道に往復30分と手軽に行けるのが魅力。


静かでのどかな港町。誰もいない緑生い茂った山道。見渡す限りの海。
まるで遠い記憶の中に埋もれた夏休みを旅しているような夏の終わりでした。


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