最近のブランドは人間に服を着せたがらない?バーチャルモデルを起用するブランド達。 # VirtualModel
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最近の私はとてつもなく変な方向へ行ってしまって、なんだかもうこれ読んでくれる人いるのかな状態なのですが、モノには文化がつきもので、最近のファッション界で目立つものをピックアップしようと思います。ファッションショーでずいぶん目立つようになってきたのはゲイカルチャーなのですが、それはうまくまとめられたらおいおい書くとして、生身の人に着せずに、違った媒体に服を着せるというブランドがちょいちょいでてきて面白いなと思ってまとめてみました。
LouisVuitton
おそらく駆け出しとしてはLouisVuitton が2013年あたりに 初音ミクがその時のSSコレクションのパターンを着用し、そのマネキンが作製されたり、オペラのイベントが開催されたあたりでしょうか。また、SS16では、アニメ戦士を追求するあまりに、生身のモデルではなくファイナルファンタジーのキャラクターを起用し、ビデオを公開したり、当ショップの広告として飾られてたのも印象的です。それでいえばどこかの雑誌がジョジョやアニメのキャラクターにブランドを着せるという不思議な事態もありますね。有名なキャラクターを起用するのは インフルエンサー的な理由もあるのかもしれません。(画像引用Louis Vuitton)
Telfar
ニューヨークを拠点とし活動している Telfar は アイコンのように使われているデザイナー自身の顔から派生し、3Dアニメーションを展開。それだけでなく、そのアイコンフェイスはそのままに、老若男女、筋肉質、貧弱な筋肉、ファットからスリムなマネキンを制作。 IXth Berlin Biennale や、ニューヨークの数々の鬼才ブランドが集まるDOVER STREET MARKETの個人ブースでもアプローチ方法(アイデンティティ)として使用したりしています。(画像引用:http://www.telfar.net/)
うえの二つはファッションショーでは実際に登場はせず、ショーとは関係なくアフターのPRアプローチとして制作されていますが、Abrahamsson というブランドが、17SSでショーと一緒に一人のモデルに顔を合わせ歩かせるという演出をしています。またこのブランドのurlに飛ぶと、フォログラミックピラミッドとスマートフォンさえあれば消費者の我々でも3d的にランウェイが飛び出すなていうこともやっています。(画像引用:abrahamsson )
FYODOR GOLAN
パリのブランド FYODOR GOLAN というブランドも 17SSでは、来場者にヘッドフォンが渡され、画面で服を着たCGの人間が公開(少しVR的な感覚に近いかも)、その後生身の人間がその服を来て現れるという演出をしたようです。(画像引用:fyodorgolan.co.uk)
さてさて上記のアプローチから読み解くに、生身の人間を使用しない理由としては
① コンセプトに沿った結果生身の人間を使わなくなった。(LouisVuitton)
② ショーのインパクトやインフルエンサー的な効果
③ テクノロジーというカルチャー的な見せ方
④ アイデンティティとしての起用(Telfar)
なににせよ、生身の人間以外にも、自分のブランドをアピールする方法が出来てきたってことが面白いです。また、もしかしたら 消費者は自分の着る服として買うのではなく、生身の人間以外のものに着せるために買うということも出てくるのかもしれません。オールバーチャルモデルのファッション誌なんか出てきても面白いんじゃないかと思ってます。気軽にVRを楽しめる時代にもなってきたし、その辺を起用するところも出るだろうし、Instagramのストーリーという機能も出てきたから、舞台裏を公開するだけでなく、ショーの一部として使用したりとかあっても面白いかもしれませんね。
これはまた別の話になっちゃいますが、消費者がSNS 等のネットワークのおかげで 作り手と消費者の距離が近くなってきたことは明らかです。作り手自身が多くの消費者に直接PRをより濃くすることが出来るようになったし、またセレクトショップしか知らなかった情報が消費者にも気軽に手に出来るようになったからには、セレクトショップという売り手は消費者にどうアプローチをしていくは見モノです(この記事もすべてインスタから得た情報で作ったのですから)。時代が変化したからには 賛否要論があるにせよ、より面白く、いろいろなものがどう捉えていくかが見所になりそうです。
■interview■
1991downtown—http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=7862
GRAPE MAGAZINE(independent magazine)—http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=7734
EDITORIAL MAGAZINE(independent magazine)—http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=7527
RADDLOUNGE(fashion select shop)—http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=6645
Ruru (feminist/photographer)––http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=6521
Erika(buyer)—http://www.nylon.jp/blog/maria/?p=6654
Cyan.(dancer) — ttp://www.nylon.jp/blog/maria/?p=6955