神戸酒心館にて、雛祭り

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sara moonです。こんばんは◯

今、ほろ酔い気分でこのブログを書いています。

 

 

3月3日は雛祭。

雛祭・桃の節句をお祝いする特別な演奏会が催されると聞いて、清酒「福寿」の蔵元である「神戸酒心館」へ行ってきました。

 

 

 

奉祝演奏

 

 

到着した会場は、酒心館のひらけた中庭。

音楽家・安井麻人さんによる演奏がちょうど行われているところだった。

近づくにつれて聞こえてきたのは、一定のリズムを保った木琴の軽やかなトラック。同じフレーズが繰り返されているのかと思いきや、少しずつ変化しているみたい。

重ねるように、一音一音鳴らされている楽器は…仏具のお鈴(おりん)?
その響いた余韻は、やや厚みがあって心地よく
反対に、スレイベルのシャラシャラした鈴の音は爽やか

春の到来を期待する、縁起の良い音楽にしばらく浸っていました。

 

※ちなみにこのお鈴、厳密にはチベットで作られた「チベタン・ボウル」というものなのだそう。後ほど安井さんが教えてくださいました。

 

 

安井麻人さんが、持っていた楽器を小さいトランペット(ポケットトランペットというらしい)に持ちかえ、箏曲家・森川訓恵さんとDJ・kambeさんが加わると、次の演奏が始まった。

 

お箏とトランペットと、虫の音。自然を連想するサウンド。

ぼんやりと鳴り始めたそれぞれの音が、徐々に協調していくかのよう。どこからが作品としての始まりだったのかはよくわからないまま、現実の延長にあるようでいて、非現実的なその音の世界にすぐに惹き込まれていく。どこか古典的な雰囲気を感じた。

 

風で木の葉が揺れた。遠くで人が歩いている。落ちた紙が転がる。子どもたちが話している。その空間に在る人やものの動きが、音として演奏の一部に加わり得るという偶然性もまた楽しい。

 

いいお天気の昼下がり、酒蔵の目の前で音楽に酔ってみた。
幼少期、自分が主役の雛祭を、家族が祝ってくれたことを思い出しながら。

 

 

 

 

生酒

 

お酒を飲む機会は普段ほとんどないけれど、せっかく来たからには飲んでみたい!ということで、すぐ側の蔵元ショップ「東明蔵」でお土産さがしの旅へ。

 

試飲させていただいたこちらのお酒は、純米生原酒と大吟醸生酒の2種類。蔵からの直採りという貴重なお酒らしく、期待が高まる。

 

 

 

一口目は、純米生原酒。
口に含んだ瞬間に味わったことのない甘さが広がり、直後にピリッときて、ゆっくりと灯りが消えるようになくなった。

お店の方曰く、生酒とは「火入れ」という保存のための工程をとっていないお酒のことで、ピリッとした舌触りは酒母(日本酒を作るための酵母)が生きているからなのだそう。

保存期間は短くなる分、フレッシュな味わいが楽しめるのだとか。

 

もう一方の大吟醸生酒は、澄んだ香りが印象的だったお酒。日本酒を飲んで、思わず「もうひと口飲みたい」と手を伸ばしたことは初めて。こちらをいただくことに決めました。

ちなみに「大吟醸(だいぎんじょう)」とは、吟醸酒と比べて原料のお米の磨かれ具合が大きいお酒のことで、きめの細かい味わいに仕上がるらしい。なるほど。

 

お酒初心者だけど、生酒、これはハマってしまう気がする。
嗜好品のバリエーションを増やしている場合ではないはずなのに…

 

 

 

シュポッ(さっそく栓を開ける音)

 

 

 

 

雛人形展

 


お雛様の撮影はできないので、入り口の雰囲気を収めました

 

今回、演奏以外にも楽しみにしていたもう一つの催し、「雛人形展」。酒蔵「東明蔵」がリフォームされた酒心館ホールで、昭和十五年につくられた、京都の老舗人形店丸屋(現・丸平大木人形店)の雛人形が展示されていました。

 

建物の中は暗く、奥へ進むと高い天井からスポットライトに照らされた見事な雛壇が佇んでいた。

 

最上段のお雛様とお殿様の表情は気高くも優しく、お祭りを心から楽しんでおられるかのよう。

お道具に施された文様や、細やかな刺繍のなされた別誂えのお衣装、大きくてカラフルな雪洞
あらゆるところに慶びの限りが表現されていた。

小槌に描かれた絵の色使いが、どこかヨーロピアンテイストであるように感じられたのは、当時の時代背景によるものだったのだろうか。

木の香りが服に移っているんじゃないかというぐらい長い間そこにいても、もっと見ていたかった。

 

 

 



ボリューミーな大吟醸ソフト!
口の中が凍りそうだったけど
おいしくてあっという間に完食。
お酒のおかげで、からだはポカポカ

 

 

 


 

 

 

 

今、その場でしか聴けない音を聴かせる現代のアーティスト

時代を超えて人々を魅了する、繊細な作品を生んだ職人

昔からの伝統を受け継ぎ、その味を守り続ける蔵人

 

 

豊かさとは、きっと、彼らのような人たちがつくるものに宿っている。

生産と消費のサイクルが加速していくばかりの現代においても、時代の波に呑まれず、効率やスピードを追わず、手間をかけることを重んじるという酒心館の信念が垣間見えた気がしました。

 

 

 

 

それでは、今夜はあともう一杯。

 

 

Good night〜

 

 

 

 

株式会社 神戸酒心館

〒658-0044
兵庫県神戸市東灘区御影塚町1-8-7

営業時間:年中無休(年末年始を除く)
駐車場:無料(60台)

 


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