耳の聞こえないわたしが手話を学びはじめた話。

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今年の秋から手話教室に通い、本格的に手話を一から学びはじめました。
 
生まれた時から重度難聴のわたしなのですが、ごく簡単な挨拶程度の手話しか知りませんでした。
 
ろう文化というものに触れるのもはじめてです。
 

 
 
 
これまで聞こえない方と何度かお会いする機会はあったものの一瞬の出来事として終わってしまい、聞こえない友人たちが出来たのは東京に遊びに行った時。
 
ここ、2〜3年間の出来事です。
 
上京する度に会っては仲良くなっていき、彼女たちは太陽みたいに明るくて表情豊か。
 
日本手話だけではなくアメリカ手話を使いこなす彼女たち、その表現の豊かさに憧れました。
 
プロボディボーダー、アメリカ留学、ひとり旅とチャレンジ精神豊かで、彼女たちからの影響力はとても大きいです。
 

 
 
 
北海道在住のわたしが現在通っているのは札幌の手話教室。
 
当初、初心者向きの手話教室へ応募したのですが、生徒数も多いため個別に教えることが困難だということで、今回、聞こえない方限定の手話教室を開講していただきました。
 
集まった生徒は私を含めて2人。
 
もう1人は中途失聴者の方で、手話を知らない聞こえない人は数が少ないのだと実感しました。
 

 
 
 
私は聴覚障がいの中でも最も重い全聾(ぜんろう)で生まれました。
 
両親いわく、「幼馴染や友達と同じ学校へ通いたい!」という当時の私の希望があったそうで、小学校から高校と一般の学校へ通い聞こえる人たちの社会で生活していきます。
 
幼少期に言葉の教室に通い続け、補聴器をつけても音が歪んで聞こえるという感音性難聴のため、発音は正しくないけれど言葉を話すことが出来るようになりました。
 

 
 
 
読唇術も自然と身についていったのもあり、相手の口の動きを読み取れるため、現在は初対面でも話せることが多いです。
 
聞こえない方と出会っても手話がわからない私は全く会話に入っていけず、私は聞こえる人でもなく聞こえない人でもどちらでもないというギャップに苦しんだことがありました。
 
言葉の発音は完璧ではないし、現在も日本人?とよく聞かれたりもするしコンプレックスだったけれど、友達が「その声も含めてまゆちゃんんだし、違う声だったらまゆちゃんじゃない」って言ってくれたのをきっかけに、ありのままの自分を受け止めれるようになれました。
 
言葉の教室に通っていた幼少期は、無理に聞こえる人に近付けようとされているような苦しさがあったものの、たくさんの人と会話が出来るようなれた現在に感謝しています。
 

 
 
 
私がコミュニケーション手段として利用している口話
 
実は、教育で手話が禁止されていた時代があり、口話を強制し手話は言語として認められていませんでした。
 
手話を使おうものなら廊下に立たされたりと厳しいものだったそう。
 
口話の強制は人によっては、幼少期の私のように無理に聞こえる人に近付けようとされている。ありのままの自分を認めてもらえない。という苦しさを感じる人がいます。
 
2010年、最近になってようやくろう教育は全ての言語とコミュニケーション方法を受け入れるべきと世界ろう教育国際会議で決議されました。
 
札幌で手話言語に関する条例が成立したのは去年の2018年で、多様性のある世界へ歩みはじめています。
 

 
 
 
手話が良いのか、口話が良いとかではなく、それぞれの選択と価値観があり多様性のある生き方があって良い。
 
私自身、話し掛けられた時に「耳が聞こえないんです。」って伝えると、人によっては「あっ…ごめんね!」と気まずそうに謝られて会話が終わってしまう場面に出会うことがあります。
 
謝る必要はないし、それは知らないで話し掛けてしまった「ごめんね」という優しさの形のひとつかもしれないけれど、会話を諦めることなくコミュニケーションを取ってくれたら嬉しいなと思っています。
 
聴覚障がい者と言ったら、手話だというイメージがあるかもしれないけれど、筆談、口話のひともいる。
 
手話だけに限らずに相手のコミュニケーション手段、伝え方、言語と様々な多様性を尊重していきたいな。
 

 
 
 
手話には世界各国異なるように、国内でも地域によって異なります。また、個人でも年齢や環境、集団との関わり方によっても表現が変わっていくそう。
 
手話や聞こえない先生たちと触れていくうちに、手話とは独立した言語であり、これまで手話は聞こえない人のコミュニケーション手段だと思っていたのですが、英語やフランス語があるように、ひとつの言語なんだなと実感しました。
 
そのため、日本語、日本手話が両方できる人のことをバイリンガルと呼ぶこともあるそう。
 
新しい言語を得られることに、私自身ワクワクしています。
 

 
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