夜明けの瞑想

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気付けば、今年もここに来ていた。

 

 

 

 

ふんわり甘い香りにつつまれたお菓子屋さんの一角

ケーキのシルエットとランプ越しに、

ぼーっと外の曇り空を眺めているところ。

 

 

あっ。今日はまだ外が明るい

 

 

 

 


 

 

 

奈良の田園に佇むパティスリー”Client”。

 

 

 

私の心の友達が久しぶりに遊びに来ていると聞き

2時間の電車旅を経てたどり着いた。

 

冬のマルシェが行われている店内は賑わっている。

売られているアクセサリーやCDたちが気になる

また後で見に来よう。

 

 

 

席に着き、オーダーしたのは

利平栗のモンブランとティザン『夜明けの瞑想』。

 

 

 

ティザンとはハーブティーのこと。

ティーポットにたっぷり入った

ライトグリーンが透明できれい

 

 

 

お店のお手伝いで忙しそうな彼女が

合間を縫って席に来てくれたとき、

きっと私は深く沈んだ様子だったと思う

 

 

不思議なことに、このお店に来るときは決まって

何かに悩んだり、人生における

大きな課題を背負っているタイミングなのだ

 

 

忙しい中、せっかく時間をつくってくれたのに

言葉という言葉が出てこなかったにも関わらず

彼女はまるで全てを分かっているかのように

とてもパワフルで、優しさに溢れた言葉をくれたのだった

 

 

 

 

 

 

「                     」

 

 

 

 

 

 

 

あなたは、いつも私にとっての太陽。

 

夜がきて、その姿が見えなくなっても

強力な光で照らしてくれた温もりで

心を温め続けてくれるみたい

 

もしあなたの炎が弱まってしまうことがあったら

私も光を照らし返すね

 

 

 

 

いつもありがとう。

それではまた、次に会うときまで

どうかお元気で

 

 

 

お手伝いに戻る彼女とさよならしてから

最後のひとくちを飲み干し、私も席を立った。

 

 

 

 

まだ窓の外は明るい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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