京都・二条城 アンゼルム・キーファー SOLARIS展
Posted on先日、京都・二条城で開催されている
アンゼルム・キーファー SOLARIS展へ行ってきました。
キーファー氏にとってアジア最大規模になる展覧会です。
アンゼルム・キーファー氏は1945年にドイツ・ドナウエッシンゲンで生まれた現代美術作家です。
戦争やギリシャ神話、宗教など主題は多岐にわたり、圧倒的なスケールで描かれる大型作品や独自の手法である油彩に鉛や砂など様々な素材を組み合わせた作品が特徴的です。
本展は二の丸御殿、御清所、庭園にて絵画や彫刻、インスタレーションなど計33点が展示されています。
「Ra」
まず最初に目に入るのが古代エジプトの太陽神ラーの名を冠する 940 × 950cmの大型彫刻作品。
キーファー氏は「鉛は人類の歴史の重みを支えるのに十分な重量を持つ唯一の素材」と語っています。
太陽神ラーと蛇は古代エジプト神話において、光と闇、秩序と混沌の対立を象徴しており、
空へと大きく広がるパレットの両翼は今にも飛び立とうとする一方、地上に縛られており、相対する意味をはらんでいます。
「オクタビオ・パスのために」
近年、キーファー氏の作品で多く用いられる“金箔”
本展の主催者でキュレーターのファーガス・マカフリー氏がキーファー氏のスタジオで目にした絵画が狩野派を連想したことがきっかけとなり、
今回狩野派による金碧障壁画に彩られた二条城二の丸御殿での展示が実現しました。
一部の作品を除き金の輝きが適切に体験出来るように自然光を取り入れる空間が構成されています。
「モーゲンソー計画」
モーゲンソー計画とは、第二次世界大戦中にドイツを完全な農業国にし、戦争遂行能力を奪取するという占領計画の内の一つ。
キーファー氏のインスピレーションとして公言されているヴィンセント・ヴァン・ゴッホの作品「麦」を想起させるインスタレーションです。
左「ソラリス」 右「サッフォー」
「アンゼルムここにありき」
「プトレマイス」
日本ではおよそ30年ぶりとなる今回の個展。
貴重な重要文化財での展示はぜひ体験して頂きたいです。
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会期
2025年3月31日(月) ~ 6月22日(日)
※休館日:会期中無休
住所
〒604-8301
京都市中京区二条通堀川西入二条城町 541
開場時間
9:00〜16:30 (二条城は8:45〜17:00)
※入場は閉場の30分前まで
料金
一般 2200円
京都市民・大学生 1500円
高校生 1000円
※別途、二条城入場料(一般800円)必要