LOVEファッション -私を着がえるとき-

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京都で開催されていた

LOVEファッション -私を着がえるとき-

へ行ってきました。

 

18世紀から現在までの衣装のコレクションを中心とした京都服飾文化研究財団・KCIが所蔵する時代を象徴した衣装を約100点、帽子やアクセサリー約20点、そして現代アーティストによる美術作品の展示を通して「LOVE(着る人の様々な情熱や願望)」のかたち、衣服を着る意味について今一度問いかけられています。

 

展覧会は5つの章で構成されています。

 

1・自然にかえりたい

人類の最初の衣服は自然界から着想されたもの。現代でも人々は自然に対して惹かれたり、見に纏いたいという願望が動物素材や自然を模した刺繍が施された衣服に表れています。

 

2・きれいになりたい

膨らんだパフスリーブ、締め上げるコルセットなど、極端なパターンやシルエットから成る衣服からは当時の流行が伺えます。

身体美を求め、衣服の可能性が追求されたデザイナーの「美しさ」が表現された衣服が並びます。

 

3・ありのままでいたい

1990年代のファッションのトレンドであったミニマリズム。

代表されるHELMUT LANGをはじめとしたミニマルファッション、究極体ともいえるランジェリーの展示です。

 

4・自由になりたい

国籍や身分など様々な自己同一性から解放される表現として衣服があります。

イギリスの小説家、ヴァージニア・ウルフによる「オーランドー」では300年以上の時間を生きた主人公が変貌する様子が衣服と共に記されました。

そんな「オーランドー」から触発されたCOMME DES GARÇONS HOMME PLUSのコレクション、川久保玲が衣装デザインを担当したウィーン国立歌劇場でのオペラ作品《Orlando》(2019 年)の「オーランドー」三部作の紹介です。

 

5・我を忘れたい

最後を締めくくる展示は「自分ではない何者かになりたい」というテーマ。

蝶に変身するウォルトのドレスやBALENCIAGAが仮想空間で発表したコレクション後に実物が制作された鉄の鎧のような衣装など、様々な変身のかたちで表現されています。

 

圧巻の展示に終始心を奪われた今回の展覧会。

現在は京都での会期は終了していますが、熊本、東京での巡回予定があるそうです。

公式サイトではギャラリートークやメイキング、舞台裏の様子を観ることが出来ます。


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