メキシコの建築家、ルイスバラガン の家がすごかった
Posted onこんにちは、まりあんぬです。
今回はメキシコシティにて訪れたルイスバラガン 邸を紹介いたします。
ルイスバラガンとは?
ルイス・バラガン(1902-1988年)は1980年に「建築家にとって”ノーベル賞”のようなものだ」とニューヨークタイムズで書かれた”プリツカー賞”を受賞しています。まさにメキシコが世界に誇る、建築家だと言えるでしょう。
旅行をすればたびたび訪れる世界の建築家が建てたお家。数々の建築を訪れましたが
過去最高に素晴らしいと感じたお家でした。今回はバラガン邸で素敵だと思ったポイントをお伝えしようと思います。
静寂、内向性、非日常かつ穏やか
バラガン邸のキーとなるワードはこの三つだと思いました。
洗礼された孤独感、でも寂しいというものではなく、穏やかな空間が広がります。
喧騒な都市のなかにある静寂されたお家
バラガン邸のある場所はたくさんの車が行き交う大通りをひとつ奥に入った道。
メキシコシティは人も多く車も多い、ストレスフルな場所です。
にも関わらず、バラガンのお家はとても落ち着きがあり、静寂のある空間が広がります。
それは素材の使い方はもちろんのこと、壁や家具の厚み、光の入り方までの細部に至るこだわりが生んだ環境といえるでしょう。
また、リビングや寝室から見える、大きな庭が、少ない自然を呼び覚ますことにより、家に長閑さを与えています。
連続性と一つの大きな空間
バラガン邸の面白いところは大きな一つの空間にリビング、書斎、趣味部屋が天井まで続かない壁で区切られているという部分です。
一つの壁を抜ければそこには用途の違う空間があり、それが大きな空間のなかにまとまっていて、小さい空間でも広さを感じるポイントだと思います。
伝統的な色使い
バラガンといえばズバリ、色。素材による対比はたくさん観たことがありますが、ビビッとな色をこれほどまでに
美しく洗礼された置き方をするのはまさにバラガン。無駄に色を配色しているのではなく、
空間にひとつの色、光が差し込むことによってスリットのように差し込むステンドグラスの使い方など、
妥協がありません。
色のアドバイスは彼のお友達でもある★とのことですが、センスの良い色の選定が個性を生み出しています。
キリスト要素が神秘性の秘訣
バラガンはクリスチャンだったいうこともあり、あらゆる場所に十字架の要素が組み込まれています。
例えばリビングの大きな窓は十の字に区切られていたり、寝室の光を閉ざす雨戸もまた十字に切り分けられていて、
神秘性を生み出しているようです。
家具やオブジェのこだわり
バラガン邸にある家具やオブジェはバラガン自身が選定したり、作った家具になります。
無駄にある彫刻的な壺や大きなガラス玉、厳選された落ち着きを生み出すチェア、伝統的なシェードランプ。
非日常さと落ち着きを生み出す、マストなアイテムたちです。
シューレアリスム
バラガンは超現実主義、シューレアリスムの絵画を数多くコレクションしていたようです。
とくにジョルジュデキリコに影響を受けており、不思議な遠近法感を空間に落とし込もうとしていたようです。
非日常感があり、白昼夢のような静寂かつ妙な穏やかさは、この要素がキーとなっているかもしれません。
なんだが日本建築に似ている
バラガン邸における静寂の空間への取り組み、光と陰の関係、空間に連続性など、
歴史ある日本建築ににた要素を感じます。
また、バラガン邸のには不思議な隔離されたような庭の空間があり、そこには人工的な小さな池と、彫刻的な壺がいくつか置かれています。
見た目こそ違いますが、枯山水のような趣があり、少し懐かしい気持ちになりました。
バラガン邸には日本語のガイドもあり、日本人には親しみのある空間ともいえるでしょう。
以上がバラガン邸のきーとなるポイントです。
ぜひ、メキシコに行った際はバラガン邸に訪れてみてください!