江戸の女性はどうあったか。女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし展

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こんにちは。先日見にいった女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし展のレポを書こうと思います。北斎やシャネルなど、様々な場所で浮世絵の展示が行われていますが、今回の展示は敢えて女性にスポットを当てた展示になっています。今回も見どころと注目してほしい点をまとめました。

浮世絵はあくまでも商業誌

浮世絵はどれも華やか。女性達も活躍し、季節を楽しんでいるように見えます。しかし全てがリアルではないということは念頭においておいた方がよさそうです。浮世絵はあくまでも商業誌として作られていたものであり、記録のために作られたものではありません。つまりその時代の背景をありのままに描いているというわけではないということです。人にその絵を買って嗜んでもらうものであり、そのためには華やかさが必要です。様々な身分の人達が書かれているわけではありますが、描かれていない身分の人たちもいます。男性が主にしていた仕事を女性バージョンにして描くこともあります。このように全てがリアルではないという事と、逆にリアルではない部分に着目するのも面白いのではないでしょうか。

資料として細かい情報を教えてくれる展示

浮世絵の展示方法は様々。アートのように見せる展示や、学術資料のように展開する方法もあります。今回の場合は江戸の時代を知るための展示と言って良いでしょう。一つの絵に対して簡潔でありながらわかりやすい説明がありますし、先程書いた浮世絵のリアルでない部分の補足として、この展示では江戸時代に江戸に訪れた、西洋人からみた日本人の文献も展示されています。こちらは浮世絵と違って記録のために書いたものが多いと思うので、より、浮世絵からは見ることのできない江戸に女性のあり方を、把握できるのも良い点です。

様々な角度から女性がみれる

今回の展示は、装い、結婚、出産、労働、セックスなど様々な視点から江戸の女性を知れるように構成されています。また浮世絵だけでなく、実際その時代に使用されていた髪飾りや西洋人の文献もあるというのも、面白い点です。

服と身分に注目せよ

カテゴリの中の中の一つ「装い」は浮世絵を楽しむひとつの媒体ではないでしょうか。やはりどの時代も、ファッションは女性の強い味方です。色彩、柄、髪飾り、その時代のトレンドがあることなど、今も昔も変わりません。季節を重んじる日本人はまた、季節をファッションで楽しんでいるようです。そして、浮世絵のポイントの中で身分というものは切っても切り離せないような気がします。例えば服も、身分によって、着ていい服、いけない服などあったようです。つまり、知識さえ身につけていれば、服を見ることにより、この絵はどの身分の人たちの絵が分かるわけです。

このように江戸の時代、女性はどのようなあり方であったのかを、感じることができる非常に勉強として行ける展示でした。興味のある方は是非ご覧くださいませ!

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2019年4月6日(土)~2019年5月26日(日)
April 6, 2019-May 26, 2019
*会期中展示替えがあります
【展示期間】
前期:4月6日(土)~5月1日(水・祝)
後期:5月3日(金・祝)~26日(日)
A期:4月6日(土)~21日(日)
B期:4月24日(水)~5月9日(木)
C期:5月10日(金)~26日(日)


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