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CULTURE

2020.04.03

It's Work Time vol.11 film director Kento Yamada

夢を追い続ける全ての人へ発信するお仕事連載

さまざまな仕事があるなかで、ちょっと特殊な

お仕事をしている人にインタビューする人気連載。

今回は、Suchmosや宇多田ヒカルを始め、

数多くのアーティストのMVを手掛けてきた映像作家 山田健人を取材。

映像の道に入ったきっかけや、映像や仕事に対する姿勢を伺った。

NYLON.JPでは
インタビューの全貌を掲載。
インタビューの一部は
NYLON JAPAN 4月号にも
掲載しているよ。

ライヴハウスが好きで通いつめていた大学時代
その頃からカメラで写真や映像を撮り始めた

-山田さんといえば、数々のMVはもちろん、CMなどの映像作品や、VJとしてのご活躍していますよね。映像の道への始まりはなんだったのでしょうか?

昔から物作りが好きで、中学生の時携帯ゲームが流行っていたんですけど、自分もゲームやアプリを作ってみたいと思ってゲームを作り始めたんです。最初はパソコンすらやったことなかったし、当時はインターネットの情報も少なかったので、とりあえず本を読んでプログラミングの勉強をしました。ゲームを作りたいって気持ちで勉強し始めましたが、そこに行き着くまでにマウスの使い方とか、キーボードの打ち方とか基本的なところから勉強しなきゃいけなかったので自ずとパソコンの基礎知識が身につくばかりで、そのうち同級生から“パソコンに強いやつ”って認識されて。そのまま同じ仲間と高校に上がって、首都圏の高校生が集まるイベント 『青二祭』に参加する友達から、「イベントのオープニング映像を作れる人を探してるんだけど、お前パソコン強かったし映像とか作れない?」って誘われたんです。映像は全然やったことがなかったけど、なんとかなると思って引き受けました。

-どういった映像を作ったんですか?

オープニング映像なのでグラフィック寄りの映像を作りました。そういう映像も結局プログラミングと一緒で、指示を与えたらその通りに動くみたいな結構理屈っぽい作業なんですけど、そういうのを18歳くらいの時からやっていて、青二祭の後も趣味程度で映像制作を続けてたんです。それから19〜20歳くらいの時、ライヴハウスが好きでしょっちゅう行って同世代のアーティストに出会って。Suchmosのヴォーカル・YONCEがSuchmosになる前のバンドとか。うちの実家に当時一眼レフのカメラがあったからとりあえずそれを持ってライヴハウスで写真とかライヴ映像を撮り始めたんですよね。あと、話は戻りますけど、高校生の時は電子工作にもハマっていて、ハンダ付けとかしてアンプを作っていました。設計して小さいパーツをつなぎ合わせて、ロジックを構築するというか。ライヴ写真やライヴ映像は理屈というより、自分がどう撮るかという感覚的なものだったので、それがすごい面白いなって思うようになったんです。その頃から「アーティストのMV撮りたいな」っていう気持ちが出てきました。実写は感覚的にとにかく撮ったもので勝負するのが面白くて。それをどう編集するかという楽しみを覚えたので、今MVを手掛けているのも基本はそこです。映像を始めたきっかけを辿ると中学生まで遡ることになります。当時友達から“パソコン強キャラ”って思われてなかったら映像の誘いも来なかっただろうし、映像もやってなかったかもしれないです。

-CGは理屈的、実写は感覚的とのことですが、今はどちらのほうが強いですか?

内容次第ですが、実写でもロジカルなものはあります。実写を始めた時はとりあえずかっこ良く撮りたくて、撮り方がわからないからとにかくカメラを持ってみるって感じでした。今は意味やコンセプトを大事にしたいので、感覚的にアプローチをするために、どうすればいいのかという理屈はあります。

-2015年のSuchmosのMVを手掛けた時はまだ感覚的なものに近かったとのことですが、この頃はどういった作品を作られていたんですか?

この時は初期衝動感があって、今でも観れるものだなと思います。でも、本当にノリで撮っていました。今は監督なのでカメラは持たず企画や演出を手掛けていて、僕以外にカメラマンがいたり、照明さんだったり、美術さんやヘアメイク、スタイリスト、いろんな人達とチームでやるんですけど、当時はそういう知り合いもいないし、やり方すらも何もわからなかったから、とりあえずカメラを借りるところから自分でやって、スタジオも自分で押さえて、スモークマシンっていうのがいいらしいって聞いて安いやつを買ってみたり(笑)。とにかく実験という感じが強いですね。ライティングとかも何がどうっていうことがわからなかったし、とりあえず横から打ってみる、みたいな。

-当時はまだ大学に在籍されていたと伺いました。大学在籍中に映像も手掛けるのは大変だったのでは?

高校、大学とアメフト部で、とにかくスポーツが好きだったんです。日本一を目指しているチームだったので週6日朝から晩まで練習があって、その一方で本当に限られた時間で映像もやっていて、初期のSuchmosを撮っていたのはまさに在学中で、当時彼らもまだ無名で、「俺達一緒に上に上がっていこうよ」みたいな雰囲気。今言うとちょっと青臭いですけど(笑)。今はライヴハウスで映像を撮っている人は多いけど、当時はコミュニティ内で映像を撮れるのが僕ぐらいしかいなかったら重宝されていたし、「俺達が作ってるものって結構かっこよくね?」っていうことしか信じてなかった。就職活動をして映像会社に入ったりっていう選択肢はあると思うんですけど、当時生活の100の内95がスポーツで5が映像だったから、就職してもそれは変わらないと思って。1回無になって100映像のことしか考えない自分がどこまでいけるか試してみたかったんです。だから就活せずにそのまま無職みたいな状況に。『YMM』(Suchmosの楽曲)の頃なんですけど。

-この時から映像を本格的に始めたんですか?

「何をしている人ですか?」と聞かれたら「映像の監督をやっています」と言えるようになったのはこの辺ですね。自分のなかでこれ以前はあまり自信がなくて「自分は監督です」とは言えなかったんです。でもこれでやっと自分の作品だなって思えるようになったので。2015年は1年間映像のことしかしていなくて、ほぼ死にそうな生活をしていんたんですけど(笑)。でも、映像っていろんな要素があるじゃないですか。映像の勉強をしたことが1度もなかったので、広く勉強する必要があるなって感じて大学院を受験しました。

-入学された慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科ではどんなことを学んでいたんですか? また、その後中退された理由は?

大学院修士課程は2年間あって、勉強にはなりました。モノがどういう仕組みで作られて、世のなかのサービスがどういうふうに回ってるのか、経済的なことを含めた学問で。1年目は勉強、2年目は修士になるために研究したいことについて論文を書くんですが、僕は1年で学校を辞めました。ちょうど大きい仕事が入るようになってきたので、学校に通うのも大変で。あと、研究するとなるとすごく労力が必要なんです。でも映像を辞めることはできないし、別に修士とか博士になりたくて入ったわけじゃなかったので、全然卒業に対するこだわりはなかったです。

次のページ : 僕の作品は“ちょっと不思議で冷たい感じ”...

山田健人/Kento Yamada

1992年生まれ。東京都出身。映像作家 / VJ。独学で映像を学び、2015年よりフリーランスとして数々の映像作品を生み出す。同年バンドyahyelに加入しVJとして活動。
Instagram :@dutch_tokyo

ILLUSTRATION: TAKURO TAKAGI @takurotakagi

INTERVIEW&EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: JUN OKUZAWA

 











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