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ミニマルな線で成り立つ美学


NONOTAKが世界中のブランドやトップクリエイターから賞賛される理由。それは彼らのエステ(=美学)にヒントが隠されている。60年代のアーティストがしてきたように一つの世界を追求し続ける彼ら。

光と空間の関係性をどのように多様化させるか。クリエイションするに当たって譲れない美意識を代表作から紐解く。



"ISOTOPES v.02 Mapping Festival 2013 Geneva" by NONOTAK

T: ノエミの2Dをプロジェクターで13枚の布で投影して生まれたファーストアートワークが『ISOTOPES v.02』。

N: その後、プロモーション用に作品を発表しながらパリで『LATE SPECULATE』をプレイした。ツアーを重ねていく内に協力的なフェスも増えてきたから、もう少し大きなプロジェクトをしたいと思って『SHIRO』を作ったの。

T: 「どうして色を使わないの?」ってよく質問されるんだ。僕たちはプロジェクターを使って作品を作っているんだけど、映像を映し出しているビデオアートではなく、”光が動いている”というイメージのライトアートとして表現したいんだ。空間・光・音だけの世界。それを完成させるには白が一番効果的だと思うから、そういう意味も込めて『SHIRO』と名付けた。

N: インスタレーションもライブパフォーマンスも定期的にアップデートしているんだけど、次にチャレンジするならもっとシンプルに一面だけで作ってみたい。

T: 最近では実際にライトを使ったインスタレーションも作るようになったよ。



"PLUME V1" by NONOTAK

T: この作品のアイデアは寝ぼけながら作業をしている時に、机からペンが落ちたんだ。そこにたまたま90度に置かれた鏡があって。反射で1本のペンが色々な形に姿を変えるのが面白いなって思った。

N: モーションも2人で調べながらシステムを作っていて、それを利用したのがエルメスのショーウィンドウの作品。無駄なものは極力省きたいと思っていて、商品自体のパワーを引き出せるようにオブジェクトはアイテムだけ。

T: エルメスはカラフルなイメージが強かったから、アイデアが採用された時は嬉しかった。1回目はイスタンブールで、スカーフやブレスレットが空中でダンスしているようなキネティックアートにした。パリの高級デパート店では、分厚いプラスチックの上に香水を飾って、その後ろで香水を動かしている。香水がプラスチックに反射することで、色々なヴィジュアルが生まれるんだ。

N: あとはモントリオールのドーム型スペースで披露した「VERSUS」も面白いと思う。円形を利用してサークルを作ったり、四角い部屋の中にいるように錯覚させたりヴァーチャルな体験ができる作品よ。



HERMÈS X NONOTAK present LIGHT EXCURSION



HERMÈS X NONOTAK at Galeries Lafayette / Paris









MODEL: TAKAMI, NOEMI(NONOTAK)
PORTLATE PHOTOGRAPH: MIKI TAKAHIRA
TRANSLATE: MIU UKAWA
TEXT/EDIT: SAKI YAMADA
FRONT-END: JUN OKUZAWA