ル・コルビジェ展のみどころは?
Posted onこんにちは、まりあんぬです。先日、「ル・コルビジェ」展に行ったので、そのレポを記事にしようと思います。とはいっても、展示の概要は展示に行ったときにわかるものとして具体的には書きませんが、見所や、ポイントをお伝えすることで、よりいっそう、コルビジェ展を楽しめればと思います。
空間ごとコルビジェを体感せよ。
今回の企画の面白いところは展示されている場所こそ、コルビジェが設計した国立西洋美術館というところ。展示自体は平面画をメインにしていますが、コルビジェは平面による構成をいかに空間に取り入れたのか、ということを身をもって知ることが出来ます。
運動「ピュリスム」を理解せよ
1900年以降、この時代の人たちは何を美術に求めていたのかというと「運動」です。それよりもっと前の時代の美術は現実の世界をありのままに描写する方法や伝統的が技法を活用するのが主でしたが、そういった方法を捨て、美術の意義を追求しながら色彩や図形を工夫していきました。そんな中時代の流れからなんとか派みたいな運動が盛んに行われてきました。その中で、コルビジェのしていた運動がピュリスムです。工業化の発展に可能性を感じ、直線や曲線のバランスの美を追究します。こてこての装飾的な感覚はもっぱら批判。絵画に使われていたモティーフもガラスのコップやバイオリンなど、人工的に作られたものを使用しています。
ピカソもしっかり予習
コルビジェがもっとも影響を受けた人物。それがパブロピカソを含むキュビスムです。この展示ではコルビジェだけではなく、ピュリスムやキュビスムの運動に関わっていた人物の絵も展示されています。なので「キュビスム」に関しても少し知識を入れておくのも良いかと思います。
お金にゆとりがあれば音声ガイドも是非。
500円だか550円だかで音声ガイドもプラスすればさらにおすすめです。展示物の説明だけでなく、
要所要所に美術館内の空間の説明もしてくれるので、見逃しがちな空間の見所も見逃さずにすみます。
あと、音声ガイドの声が美声です。
ロビーの休憩スペースの椅子も必見。
展示を見終わった後、会場を出てすぐにちょっとした休憩スペースがあります。そこにある椅子はなななんと、展示されていらコルビジェの椅子たちが。展場所は座ることができませんが、休憩スペースはいくらでも座れます。しかもwifiフリーなスペースにもなっているので休憩がてら、彼の椅子を体感してください。
どんな展示なのか。
結果として今回の展示はピュリスム、そしてキュビズムの与えた影響、そして、ピュリスムを運動を空間に活かしたコルビジェ、というのがメインです。なので、まりあんぬが好きな教会は展示にはありませんでしたし、コルビジェの全てを知りたい!という人は少し物足りない部分があるかと思いますが、運動の視点からみて、彼が作品にどう落とし込んだかを把握するのにはもってこいな展示となるでしょう。また、彼の考えた、美のバランスのルールを勉強したい!と言う方はペンとメモをもって。彼のしていた絵画は彼の設定した美のバランスに乗っ取って描かれたもの。なので、その構成も自分のものにしたい場合はその絵を模写、バランスを分析することに限ります。もちろんこれは勉強したい人へのおすすめの方法ですので、美術館は楽しむものですから、てぶらで展示物の内容を感じ取るのもありよりのありです。また、美術館では、自分のペンを持つことは禁止されています。見回りをしている係の人に無料でもらえるペンをもらいましょう。
展覧会名 | 国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代 |
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会期 | 2019年2月19日(火) ~ 5月19日(日) |
会場 | 国立西洋美術館 本館 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(毎週金曜日・土曜日は午後8時まで)*入館は閉館の30分前まで |
休館日 | 毎週月曜日(ただし3月25日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火) |
詳しくはHPをご覧ください。