兵庫・神戸ファッション美術館 「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」
Posted on兵庫県にある神戸ファッション美術館で行われている「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」へ行ってきました。
展覧会は「黎明期」「黄金期」「成熟期」「日本人作家」 の4章の構成で構成され、
約120年にわたるファッション写真の歴史の中で写し出された人物や衣装の変遷と魅力を
厳選された写真家約90名の230作品によって紹介されています。
また、アール・ヌーヴォーやオートクチュールの世界で活躍したポール・ポワレ、ガブリエル・シャネル、クリスチャン・ディオールをはじめとした、20世紀のファッション界で活躍したデザイナーたちの作品約50点なども合わせて展示されており、モードと写真の密接な関係が受け取れます。
1章 黎明期
ファッション写真の源流で
19世紀末、肖像写真がブームが起き、
1920〜30世代によるアール・デコ期、
同年代の芸術や文化の影響を受けて、個性的な写真が誕生します。
展示では当時の写真館の雰囲気が短編映画やアール・ヌーヴォー・スタイルのドレス、写真で再現されています。
今回購入したドイツ出身の写真家・ホルスト・P・ホルスト氏のポストカード。
1931年にヴォーグ誌のカメラマンとして採用され、活躍されていました。
ココ・シャネルやリサ・フォンサグリーヴスなどの著名人の写真をはじめ、
エレクトリック・ビューティー、マンボッシェのコルセット、ラウンド・ザ・クロックなどの緻密に計算されつくしたファッション写真はアート域にまで昇華されました。
2章 黄金期
モード誌との親密な関係が出来ます。
ディオールの「ニュールック」スタイル、復活したオートクチュールをテーマとした展示や
1950〜60年にかけてファッション写真の黄金期と称される時代にアートとして認めさせた写真家たちの作品が展示されています。
3章 成熟期
ファッション写真はモード誌の枠を超え、拡散と変貌を繰り返す70年代から90年代に突入します。
私はこの章で展示されている
Yohji YamamotoやAlexander McQueenなど数々のブランドとのコラボレーションで一躍有名となった80年代から前衛的なファッションフォトグラファーとして活躍する、ロンドン出身の写真家・ニックナイト氏の作品が好きです。
所持しているニック・ナイト氏の写真集。
4章 日本人作家
昭和〜平成まで様々な日本人たちが独自の写真世界を展開し、ファッション写真の可能性を追求します。
そして、パリとミラノコレクションなどの大半のショー写真を担った写真家・大石一男氏が
1993年開催した「IMAGINE DONNA -THE IMAGE OF SUPER MODELS-」の再現展示により、神戸ファッション美術館開館当時の1990年代のスーパーモデル写真29点が並びます。
今回の展示は写真撮影が禁止の為、雰囲気をお伝えすることが難しいですが、気になった方はぜひ足を運んでみて下さい。
また、同時に神戸ファッション美術館では
阪神・淡路大震災30年 能登半島地震復興支援特別企画 「ガラスの祈り―石川県能登島ガラス美術館名品」展 が行われいます。
開館時間
10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館。翌平日休館)
年末年始
展示替え期間(展示室のみ)
住所
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2-9-1
入館料
「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」
一般 1000円
大学生・神戸市外在住の65歳以上 500円
高校生以下 無料
神戸市内在住の65歳以上 無料
(展示内容によって異なる)
公式HPはこちら