CULTURE
奇妙で刺激的、こういう映画体験もある!『サスカッチ・サンセット』
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『サスカッチ・サンセット』
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世の中には、UMA(Unidentified Mysterious Animals=未確認動物)と言われる動物がいます。たとえば、ネッシー、ツチノコ、チュパカブラ、イエティ……など。映画『サスカッチ・サンセット』の“サスカッチ”もそのひとつで、別名ビッグフッドとも呼ばれている毛深い巨人。この映画は、そんな未知なるサスカッチの生態に迫ります。
UMAを描く場合、その存在は“未確認”ですから、想像の範囲で、私たち人間から見た彼らを描くのがこれまでの定番でした。たとえば、森で迷って偶然出会っちゃった的な。しかし、この映画の場合はサスカッチ視点。彼らの生態を春夏秋冬、一年かけて描いていきます。
共同で監督を務めたデヴィッド・ゼルナーとネイサン・ゼルナーは、子供の頃に見たテレビ番組をきっかけにサスカッチに興味をもち、動物学を学び、未確認動物の学者やプロのサスカッチ研究者のリサーチに目を通し、あらゆる情報を参考にしたそうです。だからリアリティがある。
全編セリフなしです。でも、きっとこんなことを言っているんだろうな、きっとこんな感情なんだろうな、何を伝えたいのかは理解できますし、まるで自分もサスカッチの仲間の一人としてそこに存在していて、彼らの生活を間近で見ているような、体験しているような感覚にもなる。
オスのサスカッチをジェシー・アイゼンバーグ、メスのサスカッチをライリー・キーオ、子供のサスカッチをクリストフ・ゼイジャック=デネクが演じていて、もう一人のサスカッチはネイサン監督が演じています。
最初はどの俳優がどのサスカッチを演じているのか見分けがつかないかもしれませんが、徐々にそれぞれの個性が明確になってくる。それにしても、あのコスチュームで演じるって、目で自分らしさを出すって、俳優ってほんとに凄いなぁと感心します。
何とも奇妙でシュール、そしてじんわり感動するネイチャー・ポップ・ムービー、体験してみてください。
| サスカッチの生態のぞき見度 |
★★★★☆
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| 俳優の目の演技が凄い度 |
★★★★☆
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| J・アイゼンバーグの早口封印度 |
★★★★★
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監督
デヴィッド・ゼルナー
ネイサン・ゼルナー
出演
ジェシー・アイゼンバーグ
ライリー・キーオ
クリストフ・ゼイジャック=デネク
配給
アルバトロス・フィルム
2025年5月23日(金)より新宿ピカデリーほか、全国上映中
ⒸCopyright 2023 Cos Mor IV, LLC. All rights reserved
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