CULTURE

2017.08.25

Shower of love　2人のNYLONブロガーが詩とドローイングで綴る、４つのシリアルストーリー＊3

たった一行の文章で人生が変わったことはある？　たった一つのイラストで、心を突き動かされるような感動を覚えたことは？

観る人によっては、全く意味をなさないかもしれない。でも別の人にとっては、人生の拠り所になる可能性がある。だからこそ詩やイラストは芸術であり価値がある。そんな無限の可能性を秘めた2人のNYLONブロガーが、pass the batonでコラボレイト。14歳から詩を書き始め、昨年処女作『流るる星の夜に』を出版した詩人滝あかり。日本、ヨーロッパの芸術や音楽にインスパイアされた独特のタッチで注目を集めるイラストレーターミウ。彼女たちが、“Shower of love”をテーマに４つのストーリーを綴ります。

桜の花びらが
愛の雨といっしょになって
散りゆく季節

青々とした新緑が芽を出し
私たちを爽やかな気持ちに
させてくれるわ

私たちは緑の芝生に座って
仲良く手をつなぎ
しあわせをちょっとずつ
分け合う

ふわふわと
浮ついた気持ちで
私たちは抱きしめ合い
絆を深める

愛が深まる中で
ふたりの気持ちが交錯して
いつしかすれ違っていく

私たちは
大きな愛
支え合い
生きていく

( そのはずだった )

曇天の空に
あやしげな雲が立ち込める

疑いは疑いを呼び、疑いを深める

降り注ぐ大雨の中で
私たちに雷が落ちる

大きな愛は
自分を守る愛に変わって
私たちは傷付け合う

激しい雷が落ちる

焼け焦げた荒野の上で
私たちは涙を流す
しくしくと

哀しみのブルー
慈悲のパープル
じとじと雨に
紫陽花は濡れていた