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次世代ユースカルチャーに発信するマリメッコの新ラインが登場

フィンランド発のライフスタイルブランド マリメッコから、
次世代のユースカルチャーに向けた新ライン『マリメッコ キオスキ』がローンチ。

全世界に先駆け8月17日よりドーバー ストリート マーケット ギンザにて発売開始。

発売前日に行われたローンチイベントに、きいた、中田みのり、モーガン茉愛羅の3人が駆けつけてくれたよ!

マリメッコ キオスキのファーストコレクションは、ブランドの代名詞とも言えるウニッコ柄をフィーチャー。

ウェアやバッグを始め、メインコレクションにはないシュシュやキャップ、がま口ポーチ付きキーチェーンなど新アイテムカテゴリーも追加。

さらに、ドーバー ストリート マーケット ギンザ1Fのエレファントスペースでは、ウニッコ柄を大胆に使用した特設インスタレーションが登場!

モデル・俳優として注目を集めるきいたは、オールホワイトで爽やかに登場! 胸ポケットのウニッコ柄がシンプルなワントーンコーデのちょっとしたアクセントに。

マリメッコは母が持っているイメージがあったので、少し上の世代のブランドかなと思っていましたが、マリメッコ キオスキは僕達若い世代でも取り入れやすいなと思いました。私服はモノトーンが多いけど、この胸ポケットのTシャツは柄の主張があまり強すぎなくてシンプルなデザインなので、ワンポイントで取り入れたら可愛いなと思いました。

@_kiita_0130_

モデルの中田みのりは、ウニッコ柄が大きくプリントされたTシャツをヴィンテージ風のフリンジスカートと合わせてコーディネイト。厚底のブーツと合わせてストリートに着こなしてくれたよ。

マリメッコはTシャツなどカジュアルなアイテムがあるイメージがなかったので、マリメッコ キオスキにラインアップされていたアイテムはどれも取り入れやすいものばかりだなと感じました。このTシャツもインパクトのあるデザインだけど、ちゃんとマリメッコってわかる柄なのですごく可愛いです。

@minori_nakada

モデル、フォトグラファーとして活躍するモーガン茉愛羅は、ウニッコ柄が全体にあしらわれた総柄Tシャツをチョイス。着るだけで一気に華やかな印象になる主役級アイテム。

マリメッコは可愛い女の子から上品な女性まで幅広い世代が着こなせるようなブランドだと思っていましたが、このマリメッコ キオスキはもっとストリートな感じで私達のような若い世代に近い存在だなと思いました。今着ているTシャツはもちろん、フーディや白T、バッグなどすごく若者達が欲しいと思うアイテムが揃っているなと感じました。

@malaciel

STAFF

PHOTOGRAPHY: SEIICHI NIITSUMA

MODEL: KIITA(HORIPRO DIGITAL ENTERTAINMENT), MINORI NAKADA(IMAGE), MALA MORGAN(LDH MODELS)

EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: NATSUKI DOZAKI



モデル 萌仁花はどんなコーディネイトにもマッチしやすい3ホールシューズをピックアップ。

オーバーサイズのチェックシャツを引き立てるシンプルなデザインがポイント。

デートの日にはハートのバッグを持って彼にアピール♡

爪先のシルバープレートは歩く度にキラッと光る。

ちょっぴり厚底で彼の目線に近づいて。

3ホールシューズ¥25,000、ハート形サッチェル\23,000(共にDr.Martens/ドクターマーチン・エアウエア ジャパン)、シャツ¥33,000(P.A.M/コンコード ショールーム)、トップス 参考商品(Off-White/エッセンス)、スカート\5,463(FUKTIQUE/ファンテーク)、ベルト¥16,000(DISCOVERED/ディスカバード)、チョーカー¥10,00、ピアス¥11,000(共にBijou R.I/ビジューアール・アイ)、ソックス スタイリスト私物

SHOP LIST

コンコード ショールーム 03-6434-7136

ビジュー アール・アイ 03-3770-6809

エッセンス ssense.com

ファンテーク  03-6434-0987

ディスカバード 03-3463-3082

ビジュー アール・アイ 03-3770-6809

STAFFT

MODEL: MONICA(CAELUM)

PHOTOGRAPHY: NOBUKO BABA(SIGNO)

STYLING: YUI SAWADA

HAIR: MIHO EMORI(KIKI INC.)

MAKEUP: MAKI IHARA(PERLE)

EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: NATSUKI DOZAKI



岩井志麻子のare you ok? 〜性にまつわるエトセトラ〜

読者からの性のお悩みを人生経験豊富な岩井志麻子氏が独自の観点でズバッと解決!

第3回目は、これって私だけ!? と悩む女子のマスターベーションについての質問です。

QUESTION 03

 

角オナ(角を使ったオナニー)をしている私はおかしいんでしょうか。(高校2年生女子)

 

ANSWER

 

全然おかしくないですよ。私の場合、目覚めたのは小学生の時の登り棒ですからね。一生懸命登り棒を登っているときに、なんとも言えない気持ち良い感覚に見舞われたんですね。本能からなのか、当時友達にも先生にも言ってはいけないことのような気がして誰にも言わずにいましたが、あれは今思えばセックスの時の感覚に近いものです。

 

みんなそれぞれの流儀があるんだからなんの問題もないですよ。いろんなフェチ、趣味嗜好があるように人のエロ妄想は人の数だけありますよ。ただ、角を使う場合、安全な所だけでしてくださいね。あと異物を挿入することだけは、やめてください。

 

知り合いの看護師の方に聞いて印象に残っている話ですが、ある女性が三角定規を中に入れてしまって取れなくなり病院に来たそうです。「椅子の上に三角定規があって、その上に気づかず座ったら入ってしまった」と言う嘘をついて来たらしいですが、そんな恥ずかしい言い訳はしたくはありませんよね。なのでもしあなたが今後、何か違うマスターベーションの方法に興味を持ったとしたら、異物などは使わず、正規品などを使えば安心なので、大丈夫です。これからも貫いてください。

岩井志麻子(いわい しまこ)

1964年岡山県生まれ。高校在学中の82年に、第3回小説ジュニア短編小説新人賞に佳作入賞。

少女小説家を経て、99年『ぼっけえ、きょうてえ』が第6回日本ホラー小説大賞を受賞。

同作で00年に第13回山本周五郎賞を受賞。また02年には、『岡山女』で第124回直木賞候補となる。

精力的な執筆活動と並行して多数のメディアに出演しコメンテーターを務める。

また、女優としてドラマや映画に出演し、活躍の場を広げている。東京MX「5時に夢中!」、日本テレビ「有吉反省会」レギュラー出演中

ボディータイツ¥10,000(Corrida Corset/コリーダコルセット)、イヤリング¥3,046(PIN NAP/ピンナップ)、
ネックレス¥5,546(VIDAKUSH/ピンナップ)スカーフ¥5,000(FAITH/フェイス)、ロングブーツ¥20,800(YELLO/イエロ)

SHOP LIST

コリーダコルセット 03-5468-9339

フェイス sparklingmall.jp

ピンナップ 03-3470-2567

イエロ yelloshoes.com

STAFF

MODEL: SHIMAKO IWAI

PHOTOGRAPHY : WAKABA NODA(TRON)

STYLIST : AI SUGANUMA

HAIR&MAKEUP : MIHO MASHINO

STILL : KENICHI SUGIMORI

TEXT&EDIT NAOMI TAHARA

EDIT : YURIKA NAGAI

DESIGN : AZUSA TSUBOTA

CODING : NATSUKI DOZAKI



今月のtokyo it girl beautyは
“you’re so creative”がテーマ。

週替わりでit girl & boyが登場し、自分をより
カッコよくアップデートさせるヘアスタイルにトライ!

vol.4には、話題のit girl、ファーストサマーウイカが登場!

パールとストーンを取り入れた編み込みヘアで
イメージを一新してみて♡

1.ハーフアップにまとめた髪にストーンのシールをランダムに貼る。
2.ハーフアップにまとめた毛束で、毛先が残るようにラフなお団子を作る。
3.襟足の髪を細かく三つ編みにする。

ファーストサマーウイカ

1990年6月4日生まれ。

大阪府出身。

2013年5月アイドルグループ「BiS」のメンバーとしてメジャーデビュー。

2014年7月「BiS」解散後は、NIGO®プロデュース「BILLIE IDLE®」を結成。

“ネオ80’s”“NOT IDOL”をテーマに楽曲リリースやライブを中心に活動中。

個人でも舞台、トークイベント、コラム執筆など多方面で活躍。

現在は、TBS「凪のお暇」(毎週金曜22:00〜)にレギュラー出演。

毎回違うキャラクターを演じ、注目を集めている。

Instagram @f_s_uika

オールインワン¥38,000、シューズ¥37,000(共にPAMEO POSE/パメオポーズ 表参道本店)

SHOP LIST

パメオポーズ 表参道本店 03-3400-0860

MODEL: FIRST SUMMER UIKA(BILLIE IDLE®/CUBE. INC.)

PHOTOGRAPHY&VIDEO : TOSH SHINTANI

STYLING : MIKI SHIMIZU

HAIR : SHOW FUJIMOTO

MAKEUP : KANAKO

TEXT : YUKA SAKAMOTO

EDIT : YURIKA NAGAI, KAHO FUKUDA

DESIGN : AZUSA TSUBOTA

CODING : NATSUKI DOZAKI



NIKE と過ごすアクティブライフ

ニューシューズを発表する度にイノベーティヴなアイデアで驚かせてくれる「NIKE / ナイキ」より
8月15日(木)に最新シューズが発売された。

これまで様々な高技術なクッショニングシステムを開発してきたが、この度また新しく
『ナイキ ジョイライド』 という独自のビーズを使ったクッショニングシステムを搭載したニューシューズが登場!

 

そして今回はそんなジョイライドを使った、ランニング用とシティ用のシューズを現在若者に絶大な注目を浴びる
モデル・女優の田中芽衣(@mei_tnk) が履いてみたよ!

シティガールズのビジーライフをより楽しいものにしてくれるニューシューズを是非チェックしてね♡

たまに街中でランニングしている女の子を見かけるけど、なんだか健康的で可愛くて楽しそうで、“ 私も走ってみたい!” って思う子もいっぱいいるはず。そんなランニング初心者の子達も『NIKE JOYRIDE RUN FLYKNIT』で楽しくランニング出来るんです。ソールに入っているビーズが足の形に合わせて柔軟に動いてくれるから、長時間走っていてもビーズが衝撃を吸収してくれる。だから常にフレッシュな履き心地をキープしてくれるよ! デザインも ボディのホワイトカラーが女性らしいクリーンな印象を与えつつ、オレンジ&ブルーのソールが POP でテンションを上げてくれる! せっかくならランニン グウェアもあえて目立つピンクのものをチョイスし、とことんエキサイティングな気持ちでランニングをしよう♡

shoes¥18,000 bra top¥3,500 leggings¥7,000 wristband*2 set¥1,200 ponytail holder*9 set¥1,600 socks¥1,800 all by nike

毎日街中を歩き回って忙しいシティガールズ達には「NIKE JOYRIDE NSW SPTIK」を。快適なソールで、履き心地は最高で、デザインが少し変わってシンプルに完成。全体的にグレイを基調とし、足の甲のナナメのジップアップがちょっぴりフューチャリスティックなムードを演出。そしてジップについているヴィヴィッドオレンジのタグや、かかとが高めにデザインされていて立ち姿もひきたつのがポイント! カジュアル感をプラスしてくれるから普段のファッションにも合わせやすいところが嬉しい♡ ここはあえてきっちりめな ジャケットと白シャツに合わせて、バイカーショーツでスポーティに崩すのが NYLON おすすめ。

shoes¥18,000 biker shorts¥4,500 by nike sportswear jacket¥64,000 by kudos/matt. knit bra tops¥18,000 by leinwande/matt. shirt¥34,000 by taro Horiuchi earrings¥17,200 by bijou r.i socks stylist's own

田中芽衣 @mei_tnk

2000年1月28日生まれの19歳。大きな目とぷっくりした唇が印象的な彼女はこれまで多数の雑誌やドラマに出演し、若者から絶大な支持を受ける。モデルとしても女優としても実力を発揮する彼女のこれからも要注目。

INFO

NIKE Customer Service

0120-6453-77

nike.com/jp

STAFF

MODEL: MEI TANAKA(QUALIAM)

PHOTOGRAPHY: HOUMI SAKATA

STYLING: YOKO IRIE(TRON)

HAIR&MAKEUP: YUKO AIKA(WTOKYO)

EDIT: AMARU OHSHIRO

DESIGN: MIZUKI AMANO

CODING: NATSUKI DOZAKI



ブロンドのウルフヘアが印象的なAYANOには、
スタッズが打ち込まれたエッジィなレースアップブーツがお似合い。

クリーンなセットアップをロックに着こなし、まるでロンドンボーイのようなかっこ良さが際立つ。

程よくアクセントになるスタッズがポイント。

ロゴソックスのイエローと相まって目を引く足もとの完成。

8ホールブーツ¥30,000、ソックス¥1,500(共にDr.Martens/ドクターマーチン・エアウエア ジャパン)、ヴィンテージジャケット&パンツ※セットアップ販売¥16,482(FUKTIQUE/ファンテーク)、ヴィンテージTシャツ¥6,500、上に重ねたシースルートップス¥5,000(共にFaith/フェイス)ゴールドネックレス¥14,000(MONDAY EDITION/ジェムプロジェクター) その他アクセサリー モデル私物

SHOP LIST

ファンテーク 03-6434-0987

フェイス sparklingmall.jp

ジェムプロジェクター 03-6418-7910

STAFFT

MODEL: AYANO(FRIDAY)

PHOTOGRAPHY: NOBUKO BABA(SIGNO)

STYLING: YUI SAWADA

HAIR: MIHO EMORI(KIKI INC.)

MAKEUP: MAKI IHARA(PERLE)

EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: NATSUKI DOZAKI



女優として活躍する伊藤万理華はボリュームのあるレースアップブーツをチョイス。

小柄な彼女にはショートボトム×厚底の相性抜群。

変形パワーショルダーのトップスと合わせてスタイルアップを狙って。

白ステッチやバックルなど細部にまで感じられるマーチンのこだわり。

ギミックを効かせたスタイリングにも引けを取らない主役シューズ。

8リングブーツ¥34,000(Dr.Martens/ドクターマーチン・エアウエア ジャパン)、Tシャツ 参考商品(Vetements/エッセンス)、中に重ねたトップス¥4,537、ヴィンテージバイカーショーツ¥3,889(共にFUKTIQUE/ファンテーク)、デニムショーツ¥23,000参考価格(Derek Lam 10 Crosby/ブランドニュース)、ヴィンテージベルト¥3,500(Faith/フェイス)、ネックレス\10,000、ブレスレット\11,250(MONDAY EDITION/ジェムプロジェクター)、タイツ スタイリスト私物

SHOP LIST

エッセンス ssense.com

ファンテーク 03-6434-0987

ブランドニュース 03-3797-3673

フェイス sparklingmall.jp

ジェムプロジェクター 03-6418-7910

STAFFT

MODEL: MARIKA ITO(NOGIZAKA LLC)

PHOTOGRAPHY: NOBUKO BABA(SIGNO)

STYLING: YUI SAWADA

HAIR: MIHO EMORI(KIKI INC.)

MAKEUP: MAKI IHARA(PERLE)

EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: NATSUKI DOZAKI



私達の日常に溶け込むDr. Martens

ファッションを楽しむガールズの足もとにはいつだってDr.Martensが必要不可欠。

シンプルなファションに溶け込むデイリー用としても、エッジを効かせるアクセントとしても使える優れもの。

そんなシューズを履きこなす3人のアイコンが登場し、それぞれのスタイルにあったコーディネイトを披露!

INFO

Dr.Martens

WWW.DRMARTENS.COM/JP

 @drmartens_japan

 

ドクターマーチン・エアウエア ジャパン

TEL:03-6746-4860

MODEL: MARIKA ITO(NOGIZAKA LLC), AYANO(FRIDAY), MONICA(CAELUM)

PHOTOGRAPHY: NOBUKO BABA(SIGNO)

STYLING: YUI SAWADA

HAIR: MIHO EMORI(KIKI INC.)

MAKEUP: MAKI IHARA(PERLE)

EDIT: KAHO FUKUDA

DESIGN: AZUSA TSUBOTA

CODING: NATSUKI DOZAKI



FOOTNAIL TIPS #02

週末にトライしたい3ステップHOW TOをレクチャーする連載『WEEKEND TIPS』。今回は足もとの露出が増える時期に、こだわりたいフットネイルTIPSをお届け!

vol.2は、今季マストで取り入れたいタイダイ柄のフットネイルをご紹介。鮮やかなアースカラーを組み合わせ、夏らしく仕上げてみて♡

オレンジとブルーのポリッシュを爪の上に置き
筆で色の境目をぼかしていく。

半乾きの表面に、ホログラムを貼り付けていく。

ランダムにラメを置いて輝きをプラス♡
仕上げにトップコートを塗って完成。

ZZOYA カラー ZP518、ZP802 ¥1,500(ZOYA/ライフビューティープロダクツ)他ネイリスト私物





STAFF
NAILIST: YURI TABATA(@yuri_tabata
PHOTOGRAPHY: KENICHI SUGIMORI
EDIT: MARIKO TANAKA
DESIGN: AZUSA TSUBOTA
CODING:JUN OKUZAWA



オダギリさんが、映画というものに対して持っている思いを教えていただきたいです。

映画がいろんなことを教えてくれたんですよ。こんな世界もあって、世の中にはこんなことが起こっていて、こういう人達がいて……。ファッションも音楽も文化も、かっこよさを教えてくれたのも映画でした。自分にとって絶大な影響を与えてくれたものなんです。エンターテインメントとしての映画も、それはそれでひとつの映画の役割だと思うけれど、僕はアートやカルチャーとして映画を捉えています。


エンターテインメントの映画と、アート・カルチャーとしての映画の差はどういうところにあると思いますか?

冒頭の話とも関係するんですけど、大衆を意識するかしないかというのは大きいと思います。大衆を楽しませる要素を、計算して入れるのがエンタメ。「絶対に泣ける」というようなことですね。それはそれで、すごく難しいことだとも思います。一方で、アートとしての映画には作り手の強い意志やメッセージが必要なのだと僕は考えています。


受け手が想像力を持つということがどんどん減っていて、時代の変化のなかで「わかりやすいもの」や「バズるもの」に注目が集まるような構造になっていますよね。

最近そういったことをよく耳にしますね。僕としては人間の感性や想像力というものは、いつまでも信じていたい。この映画を作った理由のひとつも、そういったところだと思います。この映画の大きな挑戦のひとつです。


ラストシーン、すごく印象的でした。どう判断していいかわからない、終わりとも捉えられないような。

確かに、彼らの人生はあのあとも続きますからね。人によってはハッピーにも、アンハッピーにも見えると思いますが、どう捉えられてもその人の好きなように解釈してもらえればと思います。

top¥70,000 by yohji yamamoto

実は、この映画を試写会で観たあと、こんな映画を観たよって知人に話しながら涙が出たんです。反芻しながらいろいろ思い出して感情に届きました。

え、ほんとですか(笑)。それはうれしいな。「泣かそう」なんて全く思ってなかったので、そういう感想はちょっとびっくりするんです。引っかかる人にとって引っかかる作品であるというのはすごくうれしいし、一本の映画で人生が変わることもあるじゃないですか。「あの映画を観たから自分の人生が変わった」っていう、この映画が誰かのそういう作品になったら本当にうれしいですね。


「売るために映画を作る」のではなく、純粋にやりたいこと、描きたいものを作るという意志があったように感じます。

やっぱり自分にしか作れないものを作らないと、何かを作る意味ってないじゃないですか。自分だったら何ができるかっていうのを突き詰めないと意味がないと思うんですよ。だから売れる売れないとかを考えることよりも、何ができるか、何を作るべきかということの方が僕にとっては重要性が高いというか。それで売れないのはしょうがないじゃないですか、売れるに越したことはないですけど(笑)。


その考え方はオダギリさんの考える、人としてこうありたいという考えに関わってくるのかな、と。

職人のように何か1つのことに打ち込める人ってものすごく素敵じゃないですか。真面目に物事に向かって、それを長期間続けられる人って、やっぱりすごいと思うんですよ。そういう人はかっこいいし、やりたいことを明確に持っている人というのが理想なんじゃないかなって気はしますね。ちょっとしたことで揺らぐのは、やっぱりかっこ悪い。それが自分を持っているということなのかな。平凡な言い方になってしまいますけれど。


オダギリさんは、俳優業から監督業へ重心を置き換えるということを考えられているんですか?

いえ、全然。何かを描きたいという衝動がないと映画って作れないので、これからそういうものがあればまた作るでしょうし、「作ってほしい」とか「作らなきゃいけない」とかっていう状況で作るのはおかしな話だと思いますね。自分で作りたいという思いが、今後どのタイミングなるかは今はわからないですね。


俳優業と監督業の考え方の違いは、大きいですか?

そんなこともないですよ。俳優としてもやりたくない仕事はするべきじゃないと思うし、興味が持てないのに仕事を受けるっていうのは失礼だと思う。やっぱり僕は、俳優としてもこだわりが強いほうだとは思いますね。


話が戻るのですが、映画のなかで印象的だったのがトイチの中にある邪悪さです。自分の邪悪さをどう飼い慣らしていくか、って、それも人間の大きなテーマですよね。オダギリさん自身のなかにもそういう思いはありますか?

人間って、良い面も悪い面もある。1歩間違えれば犯罪を犯したのかもしれないし、善くありたいと思いながらも、どこかで悪い自分が出てきたりもする。でもそれを否定することもないと思うんですね。それが人間だからこそ、認めてあげたいんです。そういう視点に立ってこそ、「本当の人間」が見えるんじゃないかなと思います。僕のなかにも狂気はもちろんあって、それを野放しにするのではなく、いかにコントロールするか、ということは考えます。そういう自分が船頭という静かな存在を描くうえで、抑えられない衝動があったのは確かですね。静かな作品を静かに描くだけでは満足できなかった。自分の悪いところも含めてわき上がったものでした。人間を描くうえでも避けられないものだったと思います。


殺人事件が起きた時に、加害者について想像することは決して多くないですよね。人生のどこかのタイミングがずれていたら、もしかしたら犯罪を犯していたかもしれない、という想像力も時には必要なのかなと。

幸いなことに、俳優って自分のなかにある狂気を利用できるんですよ。作品のなかでそれを表現に昇華させられるから、僕はなんとかやってこれたんだなと思うんです。物を作る人は、それぞれ、そういう狂気と向き合って乗り越えているんだと思うんです。

オダギリさんの人生のターニングポイントはいつでしたか?

アメリカに留学したことはターニングポイントですね。日本の美術のクラスで、課題と違うものを作ったら×になるじゃないですか。アメリカでアートのクラスを取った時に、英語がよくわかってなくて、絵を描く課題に対して立体造形を作っていっちゃったんです。でも先生が逆に褒めてくれて。「これはお前の個性だ。」みたいなこと言ってくれて、すごい国だなと。アートっていうのはなんでも受け止められる自由さ、懐の深さがある。日本にいる時は気づかなかったことでしたね。


15周年のナイロンのテーマは、『NEW POWER NO BORDER』なのですが、オダギリさんの思想や人生は、そういったテーマを体現しているように思います。

何かにボーダーがあるとかないとかってこと自体を考えたことがなくて、僕は俳優として海外の作品に携わる時にも、「海外作品だからやる」みたいな思いはないんです。たまたま海外の作品の台本が面白かったから、とか、その時時間があったから、やってるだけなんです。「ハリウッドに行きたい」っていう俳優さんもいるけれど、海外にばかり目が行って、自分の足もとがちゃんと見えてないと成功はしないですよね。自分の目の前にあるものと誠実に向き合う。今置かれた状況でどんな事ができるのか? やり残していることはないか? どんな自由があるか。それができていないならば、どこに行っても難しいですよね。まずは自分の手の届く範囲のことを考えて、100%やるべきなのかなと思いますね。自分を信じれば、結果はあとからついてきます。


最後に、NYLONの読者にメッセージを。

突き詰めるべきですよ、何が好きで、何に影響されてるかをどんどん深めていくことがスタートだと思います。最初はあやふやなものでも、それを突き詰めていくと自分が見えてきて、そこから自分が発信できるようになってくる。ファッションにしても、自分の方向性を狭めていくなかでスタイルができると思う。なんか、偉そうですかね。すみません(笑)。

オダギリ ジョー/おだぎり・じょー

1976年2月16日生まれ、岡山県出身。2003年第56回カンヌ国際映画祭に出品された黒沢清監督の映画『アカルイミライ』で初主演。その後、日本アカデミー賞、ブルーリボン賞をはじめ国内外の数々の賞を受賞。2019年も数多くの作品に出演する予定で、秋には『時効警察』の新シリーズ『時効警察はじめました』が12年振りに復活。映画監督としても複数の作品を手掛ける。

『ある船頭の話』

オダギリ ジョー長編初監督作品『ある船頭の話』が、2019年9月13日(金)から新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。主演・柄本明をはじめ豪華キャスト・スタッフが集結して描く、人間の根源を見つめる物語。

STAFF

MODEL:JOE ODAGIRI(DONGYU)

INTERVIEW: TAIYO NAGASHIMA

PHOTOGRAPHY:TOSHIO OHNO

STYLING:TETSUYA NISHIMURA

HAIR&MAEKUP:YOSHIMI SUNAHARA(UMITOS)

EDIT:SHOKO YAMAMOTO

DESIGN:SHOKO FUJIMOTO

CODING: JUN OKUZAWA