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ファッションスクールから生まれたイットボーイ&ガール
vol.1 文化服装学院

東京の中心で最新のカルチャーを吸収しながら、ファッションの本質を学ぶ日常とは?
ファッションスクールから誕生した業界の将来を担うit boy & girlをご紹介。
在学中から卒業後も成長し続ける彼らから聞いた、リアルな学生生活の過ごし方や
目標への取り組み方がわかるインタビューをお届け。
第1弾は文化服装学院。彼らのように、ファッションの道へ踏み出すきっかけを掴み取って。
文化服装学院
ファッション産業界全てを網羅する、服飾・デザイン専門学校。
数々の有名スタイリスト、 ファッションデザイナーを輩出している。
また、普段から在学生や卒業生がNYLONの誌面でも多く登場。
ADD. 東京都 渋谷区代々木 3丁目22-1
TEL. 03-3299-2211 www.bunka-fc.ac.jp


ヤシゲ ユウト(23)
アパレルデザイン科
@YASHIGE_YUTO

メンドンサ ビアンカ サユリ(23)
ファッション高度専門士科
@BBBIIANCA
文化服装学院在学中に文化祭で出会い、2014年にブランド「TENDER PERSON/テンダーパーソン」を立ち上げた若手デザイナーデュオの2人。学生時代にブランドを立ち上げ、ファッションの世界へ飛び込み、現在ストリートで人気なユニセックスブランドとして更に成長を遂げている。

文化服装学院で、それぞれの学科を選んだ理由は?
BIANCA(以下B): 私は高校生の時に行った文化のオープンキャンパスで、まだ入学して間もない1年生が丁寧にスカートの作り方を教えてくれたんです。こんなに簡単にすぐ作れるようになれるなら、自分もやってみたいと思ったのがきっかけでした。ファッション高度専門士科は大学卒業と同等の称号が得られるカリキュラムだったのと、幅広く学べる学科だったので色んなことに挑戦して自分の得意な分野を探せると思ったのも選んだ理由でした。
YUTO(以下Y): 僕はファッションデザイナーになると意思を固めていたので、3年間という短期間でデザインをしっかり勉強して卒業できるアパレルデザイン科を選びました。
印象に残っている学生時代の思い出はありますか?
Y: 現役でファッション業界に携わっている先生の話を聞く特別講義があり、それはブランドを立ち上げるに当たって大きく影響をうけましたね。学生ながらに僕も真剣にブランドをやりたいと思っていたので、そんな自分の熱量と同じだけ、ファッションをやるのには実際どれだけのお金が掛かるとか、リアルなことを本気で話してくれる講義だったんです。学生の間に実際にプロで活躍している先生達からリアルな話を聞けたのがいちばん印象に残っています。
ブランドをスタートさせたきっかけは?
Y: 実際にストリートで着てもらう服を作りたかったんです。授業の一環で、コンテストに応募するための“技術を競い合うための作品”を作っていて。今になってそういう授業をもっと積極的にやっていれば良かったと思うこともあるんですが、デコラティヴな作品を作るよりも、実際にストリートでいろんな人に着てもらえることが一番大事だと思っていたんです。そこで2年生の夏休みに、思い切ってTENDER PERSONというブランドをスタートさせました。ブランドと学校の両立というよりは、自分のブランドをやっていることで、学校で学んだことを実践的に生かす機会がすぐ側にあるという学生時代を送っていました。
卒業後、プロになって感じたことは?
B: 学生時代よりも責任をやはり感じています。あとは正直、ブランドのデザイナーってもっとキラキラしてると思っていたけど、本当は地道なことの連続なんですよね。でも、その努力があるからこそ、今こうしてブランドが羽ばたいていくんだとわかりました。 ファッションの道を目指す学生へメッセージを
Y: ファッション業界は好きなら頑張った分だけ可能性の広がるフェアな世界だと思います。ファッション業界は、才能の世界だと思っていたけど、実際はどれだけファッションに没頭できるかということも才能の一つだと気付きました。デザインできることは技術的なことじゃないんです。ただ甘いことを言う訳にもいかないので、本気で頑張れる人は是非頑張ってみて欲しいです!

菅沼 愛(24)
ファッション流通科
スタイリストコース
@AISUGANUMA
文化服装学院2年在学中にスタイリスト小山田孝司のもとでアシスタントを務め、卒業と同時に本格的にアシスタント業に専念。その後独立し、現在はナイロンをはじめ、ファッション誌を中心にアーティストのスタイリングまでを手掛ける若手スタイリストとして活躍中。

文化服装学院に入学したきっかけは?
AI(以下A): 実は高校生の頃、保育士になるかスタイリストになるか迷っていたんです。保育士になって好きな服を着れればいいと思っていたけど、やっぱりファッションの道にしっかり進みたいと思って。私は服飾学校と言えば文化だと思って入学しました。噂では厳しい学校とも聞いていたので、いっそのこと厳しいところに入れば自分も鍛えられるだろうと見込んでました。
今でも役に立っている授業は何ですか?
A: 基礎であるアイロンがけの練習や靴紐の様々な結び方を学んだのは、実際にプロのスタイリストになった今すごく役に立っています。2年次にコースに分かれて、コーディネイト論を学ぶ授業があったのですが、そこでは丸顔や面長の人にはどんなアイテムをつけると全体的にバランスが良く見えるか、コーディネイトの中にワンポイント色を入れて足し算引き算するかなどを勉強しました。常にスタイリストとして必要な感覚を鍛えられた、あっと言う間の2年間でしたね。
アシスタントを在学中にやっていたとか?
A: スタイリスト小山田孝司さんのアシスタントをしている同級生から、女の子のアシスタントを探していると聞いて、学生生活最後の半年にアシスタントを始めました。当時、周りにはすでに自分を含め、プロを目指して学校以外の活動に励んでいる人が多くいたんですよ。学校との両立はすごく大変だったけど、誰よりも先に絶対にスタイリストになりたいと思っていたので、あの時頑張れて良かったと思っています。
今、文化服装学院に通って良かったと思うことは?
A: 仕事をするにあたって学校で出会った同級生達が、同じファッション業界で仕事していて、卒業した今も近くで支えてくれています。そんな一生の友達に出会えたことですかね。文化服装学院では、ファッションの友達がたくさんできるし、いっぱい遊びながらも、みんなで切磋琢磨していく環境があってすごく良かったです。職場では、文化服装学院の卒業生と一緒に仕事をすることも多いです。
将来の夢は?
A: 誰しもが目に触れる広告のスタイリングを手掛けること。世界にも通用するスタイリストになりたいと思っています。

原島絵美(21)
ファッション高度専門士科
@HARASHIMARU
去年よりブランド「Downpour/ダンパー」を立ち上げ、今年夏には在校生代表としてロンドンやイタリアで行われるイベントやコンテストに参加することが決まっている。これからのファッション業界を牽引する、期待の現役学生デザイナーの1人。

文化服装学院の良いところは?
EMI(以下E): 圧倒的に環境が整っているところですね。私の在学しているファッション高度専門士科は4年生になると、1年間かけてコレクション作品を作って、卒業制作ショーで発表するカリキュラムがあるんです。学生のうちに、自分のブランドとしてコレクションを一から作ることができるので、とても良い経験になります。
実際に在学中にブランドを立ち上げた経緯は?
E: もともとブランドは立ち上げるつもりで、「よしやるか!」と思ったのは、雑誌でブランドを紹介してもらえる機会があり、それが後押しとなりました。私は古着が好きなんですが、今の時点で古着であるということは、少し経ったらボロボロになっちゃう。それが悲しいので、自分で新しい“古着”を作ったりしています。
インスピレーションはどんな所から?
E: 読書が多いです。本に出てくる世界やセリフ、考え方からデザインのヒントを得ています。
次世代のクリエイターを発信する学内のイベント『FOCUS』にも参加されましたね?
E: 学校主催のファッションショーは、文化祭のように、大人数で一つのショーを作り上げていくケースが多く、個人の作品を発表できる機会があまりなかったんです。でも『FOCUS』では、自分自身のブランドとしてショーに参加できたのが、とてもうれしかったです。それもあって、先生の推薦でロンドンに行って卒業制作イベントに参加させてもらうことになりました。ロンドンのファッションスクールが集まって行われるイベントなんですが、私はインターナショナル部門の日本代表としてコレクションを発表します。
将来の夢は?
E: デザイナーになること。デザイナー業だけでなく、絵を描くのも好きなので今後どこかで生かしたいなと思っています。あとは古着屋さんになりたいっていう夢もあります。
ファッションスクールを目指す方へメッセージを。
E: 自分を強く持って頑張りましょう。文化服装学院は大きい学校なので人数も多い分、埋もれないように頑張らないといけないとは思います。でも、恵まれた環境が用意されているので、あとは目標に向かってうまく活用することをおすすめします!
INFORMATION
www.bunka-fc.ac.jp
Twitter: @bunka_fc
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EDIT: SAYURI SEKINE
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