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デニムブランドG-Star RAWの
サスティナブルなフィロソフィー

オランダ・アムステルダム発のデニムブランドG-Star RAW。
無骨でかっこいいデニムというだけでは終わらず、
その奥に強くあるのは「サスティナブル」の精神。
サスティナビリティに世界一真剣に取り組んでいるブランドと言っても過言じゃない。
ファッションが好きだからこそ、
今足を止めて考えるべき課題というのはあなたも気づいているのでは?
サスティナブルとは何か、どんな服作りをしているのかなど、
創立から30年ずっと進化を遂げてきたG-Star RAWについて深堀りしてみた。

サスティナブルとは、英語で「持続」という意味。私達が生活し続けていくため に、「地球に優しくすること」が、サスティナブルの本質。モノを作るうえでリ サイクル、リユースをいちばんに考え、環境や社会に配慮しているG-Star RAWはデニムブランドとして初めてCradle to Cradle(厳格な基準をもつサス テナブル認定)のゴールド認証も取得しているとか。

ここは、アムステルダムにあるG-Star RAW本社の地下倉庫内にある洋服のアーカイブルーム。アイテムのインスパイアもととなる、あらゆるデニムや歴史的な軍服などが、天井から床まで23000着以上収容されている。いちばん古いもので19世紀のものだとか。これら全てを良い状態で保つために、温度や湿度を細かく管理されているというから驚き! 綺麗に整頓された本や雑誌は、グラフィックを中心としたインスピレーションのもとになるそう。日本の雑誌も発見!(NYLON JAPANはなかったけど。(笑))G-Starの歴史は絶対にここから始まる。ちなみに、アイコンデニムELWOODが誕生したのは30年前で、この部屋でできる前だった。
そう説明してくれたのは、デザインディレクターのエドウィン・デ・ロイさん。

G-Star RAW本社に訪れていたBOY&GIRL達にショートインタビュー。

30 years apre suit¥42,000 blouse¥11,000 by g-star raw

G-Star RAW本社に訪れていたBOY&GIRL達にショートイン サスティナビリティはただ単にファッション界でバズっている言葉というわけではなくて、ダメージを受けているこの世の中で、ひとつのライフスタイルとして選択できるものだと思う。私にとって、自分が身につけるブランドがどれくらい環境に配慮しているかということはすごく重要で、G-Starが未来のために向けていることは素敵ね。サスティナビリティで1番大事なのは、持続だと思う。ファッション界が及ぼした環境へのダメージを完全に払拭するには、継続してサスティナビリティに力を注ぐこと。大きくても小さくても、どのブランドもしっかり意識して、個人としてもReduce, Reuse, Recycleを頑張らないといけない! 私達の1つ1つのアクションが環境に影響するからね! そういうことに最初から目を向けているG-Star RAWは伝説的なブランドだと思うわ。

boy: jacket¥64,000 by g-star raw

サスティナブルは未来ね! 今の時代にいちばん大切なのは行動をすること。G-Star RAWはそれを実現していて、本当に尊敬すべきだと思う。彼らのサスティナブルなシステムはいい例としてこれからのブランドに役立つはず! 他のブランドも同じようにしてくれたら素敵なのにね。私達はG-Star RAWと共に育ってきて、もはや自分達のカルチャーの一部なの。最近NayはJackpantを白スニーカー、大きいフーディにレザーのボンバージャケットを合わせて90sに着るのが好き!  私はCodamをプラットフォームのマーチンのブーツにおおおおおきいバンドT、そしてナイロン素材のボンバージャケットでスタイリングするのにハマってるんだ。

on left/on right: each 30 years ladson jacket¥60,000 by g-star raw

今サスティナビリティという言葉に混乱している人も多いと思うけど、実はG-Star RAWは昔から取り組んでいる。環境に配慮していることは正しいと思う。正直言うと、G-Star RAWは僕のスタイルにぴったり当てはまるブランドってわけじゃないんだ。でも、それぞれのアイテムがしっかり考えられて作られているのと、オリジナリティがたっぷりあるから、自分の普段のスタイルに合わせることが楽しい。僕のスタイルに合わせやすいんだ。スニーカー、ヴィンテージのシャツに合わるのが好きだよ。各ブランドはみんなサスティナビリティに取り組もうと頑張ってるけど、消費者にはなかなか伝わってないと思う。みんなにわかりやすく、これからは個人としても大きくサスティナビリティを訴えることが大切。G-Star RAWは昔からやってるわけだから、もっと前から自慢すればよかったのに!(笑) NYLON JAPANのバイヴスはすごい好きだよ。クリエイティヴィティだしひとつの枠にハマらないところがいいね。そういう雑誌って、ゴロゴロしたい日曜日の夕方とか、友達とサクッと飲みに行く時とかに読みたい。

G-Star RAWはオーセンティックで、他のブランドとかぶらないアイデンティティがあるよね。独特のカッティングがあって、G-Star RAWだけの特別なデニムがある。G-Star RAWのように大きいブランドがサスティナビリティにフォーカスを当てたのはすごくいいこと。環境配慮をしながらでもブランドはかっこいいままでいられるってことを証明しているからね。サスティナビリティを広げることに関して1番大切なことは、間違いなくひとりひとりがサスティナビリティのことを理解し、その大切さを広げてムーブメントに参加すること。G-Star RAWのような大きい影響力のあるブランドががそのメッセージを世界に向けて発信しているのは本当に素晴らしいと思う。僕はデニムスタイルのなかでは、上下デニムonデニムが好き。ヴィンテージっぽいし、クラシックだから。または、オレンジのトップスとシューズでマッチさせたりカラーで遊ぶのもいいね!  NYLONは、エディトリアルが面白くて好き。日本の君達はアイテムを活かすのがすごくうまくいよね! 近々日本に行きたい!

サスティナブルは、この世界を守るために必要な行動だと思う。G-Star RAWはデニム界のニューヴィジョンを開いてるよね。1番大事なことは、若い子達に向けて、サスティナビリティの大切さを伝え続けることだと思ってる。G-Star RAWのデニムってそんな風に環境に配慮しているうえに、サクッと綺麗目にデニムをスタイリングできるから大好きだよ。

アムステルダムのザイドーストにあるG-Star RAWの本社がこちら。
飛行機の格納庫にインスパイアされたというビルは、全面ガラス張り。
ビルなかは、「ジースターグレー」と言われる深みのある青みグレーを基調にした
クールなオフィスでスタッフは働いている。
組織のなかにはサスティナブル事業部もあり、環境問題を極めた企業であることは明らか。
でも、サスティナブルが目指すところではないというのは、声を大にして言いたいところ。
世界一のハードコアをデニムブランドを目指す途中で、イノベーションを起こし
環境にもそこに住む人々に優しいモノづくりになった、というだけ。
そして、その道の途中で、ある考え方に行き着く。
「バリューチェーンレスポンシビリティ」。
これはサプライヤーや労働者の給料のことも考えながら、廃棄水の処理の仕方など対策をしていくということ。
オフィス、ストアの電気量やランチの廃棄物にまで注目するブランドって他聞きいたことある?
それは消費者に「服を選ぶ時にサスティナビリティという正しい選択をしてもらいたい」という想いがあるから。
G-Star RAWは将来のデニムを作っている。
過去にさかのぼり、サスティナブルヒストリーをプレイバック!

ファレル・ウィリアムスと取り組んだ
コレクションのひとつ。
海洋投棄されたプラスチックゴミの
再生糸から作られたジーンズ。

使用済みのユーズドデニムを20%含み、
新しいデニムにリボーンさせた、
他にはないバックグラウンドを持つ。
2013年に誕生。

サステナブルジーンズの最新作。
オーガニックコットンを100%使用し、
化学薬品と水の使用量を削減。
化学物質を一切使わないインディゴ染色。

グレーの染料は、食用に収穫
されたにも関わらず廃棄されて
しまったこぎりやしの葉から
抽出したもの。動くたびに
濃淡が美しく映る。

廃棄されたビーツから抽出した
染料で染めあげ、
この絶妙なピンクカラーが実現。
G-Star RAWの代表的な
3Dカッティングを採用。

INFO
G-Star RAW

STAFF
PHOTOGRAPHY FOR SNAP : SHOICHI MATSUMOTO
EDIT : SHOKO YAMAMOTO
DESIGN : AZUSA TSUBOTA
CODING : JUN OKUZAWA