CULTURE
曖昧な境界線と感情の旅路『男ともだち』
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『男ともだち』
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男ともだち——。このワードから何を受け取るのか、おそらく人それぞれ異なると思います。男女の関係性を友達以上恋人未満と言い表した時代もありますし、男女の友情は成立するのかを問いかける映画もありますが、映画『男ともだち』で映し出されるのは、とても曖昧な境界線です。
曖昧ではあるけれど、誰もがそういった境界線に立って揺れ動いたことがきっとある。ああ、その揺れ動きを知っている……と、自分の中にある揺れ動きのスイッチがオンになる。もちろん、主人公の置かれた状況と観る人の置かれた状況は同じではないけれど、感情としてはつながっていると思うのです。
主人公は京都に暮らすイラストレーター、神名(松岡茉優)。好きなことを仕事にしているように見えますが、絵本で賞を獲り脚光を浴びたのは何年も前のこと。無茶なクライアントワークに神経をすり減らし、一緒に暮らしている恋人との関係は冷めていき、妻子ある男性との逢瀬も満たされずにいます。
そんな時に、男ともだちのハセオ(成田凌)から突然の連絡がくる。7年ぶりに再会した二人の、京都、富山、広島での3つの夜が綴られます。
神名とハセオが過ごす3つの夜を通して考えさせられるのは、作品のタイトルにもある“ともだち”とは何か、神名とハセオの中にうごめく感情は何か、という問いかけです。そして、その問いかけは曖昧な境界線として投げかけられる。
男と女、友達と恋人、独身と既婚、恋と愛、昼と夜、日常と非日常、過去と未来……。人には、様々な境界線があって、どうにも説明が難しい境界線もあります。この映画には、そんな曖昧な境界線が明瞭に描かれていて、こっちに揺れたりあっちに揺れたり。
その感情をなんと呼べばいいのか、その感情を何処に仕舞えばいいのか。感情の旅路とも言える美しい映画です。
| ロケ地巡りをしたくなる度 |
★★★★★
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| 神名が描く絵も素敵度 |
★★★★☆
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| ハセオの部屋の映画棚に注目度 |
★★★★☆
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原作
千早茜『男ともだち』(文春文庫)
監督
三島有紀子
脚本
澤井香織
音楽
安川午朗
出演
松岡茉優
成田 凌
井上祐貴
中島 歩
咲妃みゆ
三浦貴大
余 貴美子
池畑慎之介
配給
ハピネットファントム・スタジオ
11月6日(金)新宿ピカデリー他にて全国ロードショー
Ⓒ2026『男ともだち』製作委員会
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