CULTURE
何人もの人間を生きる横浜流星『正体』
|
『正体』
|
|
“勢いのある人”という言葉を添えたくなる俳優、横浜流星。そして、藤井道人監督もまた勢いのある監督のひとりであり、そんな二人が長編として『青の帰り道』『ヴィレッジ』に続く3度目のタッグを組んだとなれば「見たい!」と駆り立てられます。
彼らが挑む題材はサスペンス。染井為人の同名小説の映画化です。
主人公は、日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕された青年・鏑木(横浜流星)。死刑判決を受けた鏑木は脱走を試み、行く先々で別人になりすましながら逃走を続けます。その343日間の彼を追いかけながら、鏑木は「何者なのか?」という真実を突き止めていきます。
真実を明らかにするために逃げる──という展開はサスペンスとして王道ではありますが、王道でありながらもこの物語が際立っているのは、主人公が潜伏する先々で別人になりすましている、そのひとつひとつのドラマに引き込まれるから。横浜流星が演じる5つの顔に引き込まれるのです。
引き込まれる背景、その核にあるのは、おそらく鏑木がもともと持っている人間性。彼はなぜ逃げるのか?目的は何なのか?彼と出会った人々の証言によって「何者なのか?」という疑問を何度も抱かせる。鏑木を追う刑事を山田孝之、鏑木が潜伏先で出会う人々を吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈などが演じています。
この映画は、真実を明らかにするために逃亡を図るサスペンス。自分が鏑木の立場だったら?という視点だけでなく、彼と出会う人々の立場だったら自分はどうするのか?「疑う」「信じる」そんな対極の感情が行ったり来たりし続ける、ザワザワしっぱなしの映画です。
| 横浜流星の七変化度 |
★★★★☆
|
| サスペンス度 |
★★★☆☆
|
| 人間ドラマ度 |
★★★★☆
|
|
監督
藤井道人
脚本
小寺和久
藤井道人
出演
横浜流星
吉岡里帆
森本慎太郎
山田杏奈
前田公輝
田島亮
遠藤雄弥
宮﨑優
森田甘路
西田尚美
山中崇
宇野祥平
駿河太郎
木野花
田中哲司
原日出子
松重豊
山田孝之
配給
松竹
2024年11月29日(金)より大ヒット公開中
Ⓒ2024 映画「正体」製作委員会
|
RECOMMEND
今すぐ行くべき♡ 韓国のトレンド最先端カフェを調査!–韓国HOT NEWS 『COKOREA MANIA』 vol.375
2021年下半期の運勢占いをニイナ・ゲイトがお届け! ハッピー・ホロスコープ <蠍座・全体運>
韓国でも大人気! 本格的な味わいを楽しめる抹茶スイーツ–韓国HOT NEWS 『COKOREA MANIA』 vol.160
CULTURE NEWS
この機会を逃してはならない『落下の王国 4Kデジタルリマスター』
入れ替わったまま15年、戻れない!?『君の顔では泣けない』
旅は日常の中にある、三宅唱監督最新作『旅と日々』