CULTURE
彼女たちの一途なひたむきさを描く『ルックバック』
『ルックバック』
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夢中になれる何かがあって、その何かを追求しつづけて、しかも理解してくれる友がいる。それってすごく素敵なこと。劇場アニメ『ルックバック』には、漫画に夢中になる2人の少女の姿が描かれています。
原作は、『チェンソーマン』などで知られる藤本タツキによる漫画。その劇場アニメ化です。
小学4年生の藤野は、学年新聞で4コマ漫画を連載していますが、不登校の同級生・京本の4コマ漫画も掲載されることになり、「もっと巧くなりたい」と、描くことにのめり込んでいきます。そして、ある出来事をきっかけに2人は距離を縮め、同じ夢に向かうけれど……。
漫画を描くことが好きで、漫画家を目指し、それぞれの才能をいかしながら作品を生み出していく──努力の先にあるサクセスストーリーではあるのですが、そのなかに葛藤や憧れ、すれ違い、喜び、悲しみ、絶望、希望、さまざまな感情が描かれている。
58分という、映画としては短い尺のなかに、それはもうみごとに漫画への情熱が描かれていて。藤野と京本の青春に引き込まれながら、大切なものに気づかされていきます。
彼女たちの青春をまるで自分自身も体験しているような、彼女たちの感情が全身を駆け巡るような、何かこう、特別なものを受け取ったような感覚にもなるのです。胸に刺さる、青春映画です。
河合優実と吉田美月喜の声もいい!度 |
★★★★☆
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観る人それぞれの“夢中”をかき立てる度 |
★★★★☆
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ふだんアニメを観ない人にもおすすめ度 |
★★★☆☆
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原作
藤本タツキ「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊)
監督・脚本・キャラクターデザイン
押山清高
出演
河合優実
吉田美月喜
配給
エイベックス・ピクチャーズ
6月28日(金)全国ロードショー
Ⓒ 藤本タツキ/集英社 Ⓒ 2024「ルックバック」製作委員会
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