CULTURE
幸せに満たされる!『ブルックリンでオペラを』
『ブルックリンでオペラを』
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これがきっと正解!だと思って選んだことであっても、時が流れて、少しずつ自分自身も変化して、あるとき、別の正解を見つけてしまう……なんてこともあるでしょう。この映画『ブルックリンでオペラを』には、そんな人生を変える瞬間が描かれています。
物語の中心となるのは、アン・ハサウェイの演じるパトリシア。人気精神科医で過剰なほど掃除が大好きな潔癖症です。彼女の夫は著名な現代オペラ作曲家のスティーブン。演じるのはピーター・ディンクレイジ。『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズのあの俳優です。そして曳船の船長カトリーナ。曳船(えいせん/ひきふね)とは、港湾内などの狭いエリアで大型船を引っ張って進む船のことで、演じるのは『スパイダーマン』最新シリーズ(ピーター・パーカーのおば役)のマリサ・トメイ。
この3人の俳優の組み合わせがまず素敵なのですが、彼らが演じる役がなかなか個性的で──。精神科医だけど修道女になりたいパトリシアと5年前から1曲も書けなくてスランプ中のスティーブン。夫婦仲は良好に見えますが、パトリシアは治療の一環としてスティーブンに犬の散歩を勧めたところ、その先で運命的な出会いが!?ふつうなら三角関係になりそうな物語を、えっ!そういう展開?と、とにかく予想外なんです。しかも、子供たちによる“ある出来事”も発覚して……。
監督・脚本は『50歳の恋愛白書』のレベッカ・ミラー。この作品に込めたメッセージについて「一言にはまとめられませんが、端的に言うと、誰の人生でも運命は思いのままに変えられる、というのがこの映画の核心にある考えです」と語っているように、登場人物の個性は強いですが、彼らが悩んでいる悩みの本質は誰もが共感できるもので、誰の人生にも繋がっている。だから心に響くのです。
また、この映画の面白いところは、敷居が高いと思われがちなオペラを身近に感じられる点と、こうやって物語は作られるのかという発見、どんな作品にもその物語が生まれるきっかけがあることを描いている点です。愛を含めて、いろいろな意味で新しいカタチが描かれています。
幸せに満たされる度 |
★★★★☆
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オペラっていいかも!度 |
★★★★☆
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変化を受け入れる度 |
★★★★☆
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監督・脚本
レベッカ・ミラー
出演
アン・ハサウェイ
ピーター・ディンクレイジ
マリサ・トメイ
配給
松竹
4月5日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋 他全国公開
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