CULTURE
松村北斗&上白石萌音W主演『夜明けのすべて』
『夜明けのすべて』
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その人と出会えたから乗り越えることができた、その人と出会えたから人生が良い方向へ歩き出せた──。
映画『夜明けのすべて』に描かれているのは、世界から見たらとても小さな個と個の出会いですが、とても大きな意味のある出会いです。
月に一度、PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さん(上白石萌音)。パニック障害を抱えていることで様々なことをあきらめ、生きがいも気力も失っていた山添くん(松村北斗)。そんな2人が同じ職場の同僚として出会い、やがて最高の理解者になっていく過程を丁寧に描いていきます。
藤沢さんはPMS、山添くんはパニック障害を抱えて生きていますが、誰もが何かを抱えて生きている、と思うのです。だから観客は自然と藤沢さんや山添くんに自分を重ね合わせてしまう。共感とは少し違うかもしれませんが、自分の痛みを分かってもらえる人がここに居た!そんな気持ちになるのかもしれません。
それぞれが抱えているものをどうやったら解決できるかではなく、それらと共に生きていくこと、共に生きていくなかでどう変化していくか。解決策をゴールとしていないところも、この映画のあたたかさです。
そして思うのは、自分の周りにいる人たちが抱えていることを想像する、想像することで気づくことの大切さです。藤沢さんと山添くんが勤めている会社・栗田科学の壁にこんな文字が貼ってあります。「想像する心 創造する力」。この映画のテーマのような標語です。
瀬尾まいこ氏による原作小説では栗田金属ですが、映画では栗田科学に変更。三宅唱監督はこう語っています。
「自分の内側と一人で向き合っていた主人公たちが、栗田科学という職場で働きながら、他者と出会い直し、さらにはこの街や過去を感じ、もっといえば地球や宇宙を改めて感じることで、自身を位置づけ直し、囚われていた場所からゆるやかに解き放たれていくことができそうだとイメージが膨らみました」
藤沢さんと山添くんの生活と栗田科学という職場を通して映し出される、小さいけれど温かい世界。観る人にとって必要な心の栄養を届けてくれる、そんな体温を感じる映画です。
松村北斗と上白石萌音、共演の魅力度 |
★★★★☆
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観終わった後に包まれるあたたかさ度 |
★★★★★
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プラネタリウムに行きたくなる度 |
★★★★☆
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監督
三宅唱
脚本
和田清人
三宅唱
出演
松村北斗
上白石萌音
渋川清彦
芋生悠
藤間爽子
久保田磨希
足立智充
りょう
光石研
配給
バンダイナムコフィルムワークス=アスミック・エース
2月9日(金)ロードショー
Ⓒ瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会
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