CULTURE
やっぱりこの世界観、たまらない!『アステロイド・シティ』
『アステロイド・シティ』
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ウェス・アンダーソン監督の新作です。彼がつくり出す世界観はとにかく個性的!
たとえば、ひとつ前の作品『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、架空の街にある編集部が舞台で、編集長の急死によって追悼号にして最終号を作成するお話でした。アカデミー賞(美術賞など4部門)受賞作『グランド・ブダペスト・ホテル』は、高級ホテルのコンシェルジュが主人公、あのピンクのホテルはインパクトありすぎ!ほかにも『ダージリン急行』『ムーンライズ・キングダム』『犬ヶ島』……どの作品も唯一無二の世界観が描かれています。
ですから、ウェス・アンダーソン監督の新作というだけで「観たい!」「観なければ!」とワクワクしてしまうのです。今回ピックアップした『アステロイド・シティ』もワクワクに満ちています。
舞台は1950年代のアメリカ。砂漠の街、アステロイド・シティでのお話です。この街の最大の観光名所は、紀元前3007年9月23日に隕石が落下してできた巨大なクレーター。その隕石が落ちた日“アステロイド・デイ”を祝うために、ジュニア宇宙科学賞に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待されます。
人口わずか87人の砂漠の街が賑わうなかで、“アステロイド・デイ”の授賞式が開催されるのですが、そこに「えっ!?」という訪問者が現れたことで、街は大混乱に!そんなドタバタ騒動ももちろん面白さのひとつですが、そのなかに、ある家族が抱えている悲しみ、大人たちそれぞれの仕事や生き方など、心に響くテーマがしっかり描かれているのもいい。
また、キャラクターの設定にもおそらく意味があって──戦場カメラマン、映画スター、宇宙飛行士、カウボーイ、凄いものを発明しちゃう子供たち、そして宇宙人!? 1950年代は開拓の時代、発明の時代でもあり、その歴史や文化をキャラクターの一部に反映させている、というのも奥深いのです。
それぞれの役名がユニーク度 |
★★★☆☆
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父親と子供たちの物語にジーン度 |
★★★★☆
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宇宙への興味が増します度 |
★★★★☆
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監督・脚本
ウェス・アンダーソン
出演
ジェイソン・シュワルツマン
スカーレット・ヨハンソン
トム・ハンクス
ジェフリー・ライト
ティルダ・スウィントン
ブライアン・クランストン
エドワード・ノートン
エイドリアン・ブロディ
リーヴ・シュレイバー
ホープ・デイヴィス
スティーヴン・パーク
ルパート・フレンド
マヤ・ホーク
スティーヴ・カレル
マット・ディロン
ホン・チャウ
ウィレム・デフォー
マーゴット・ロビー
トニー・レヴォロリ
ジェイク・ライアン
ジェフ・ゴールドブラム
配給
パルコ ユニバーサル映画
9月1日(金)TOHO シネマズ シャンテ、渋谷 ホワイト シネクイントほか全国公開!
Ⓒ 2023 Pop. 87 Productions LLC & Focus Features LLC. All Rights Reserved
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