CULTURE
悩むことも失敗することも愛おしい『ガール・ピクチャー』
『ガール・ピクチャー』
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自分だけじゃない──。フィンランド発の『ガール・ピクチャー』は、誰もがみんな悩みを抱えて生きているんだ、という共感に引き込まれる映画です。
主人公は、17歳から18歳に差しかかる3人の少女たち。彼女たちの恋愛、セクシャリティー、人間関係、夢に向かう姿などを、3つの金曜日を通して描いていきます。
金曜日という曜日に焦点を当てていることで、学校ではない場所での10代の日常、10代のリアルが見えてきます。もちろん、そこには失敗もあって、失敗だらけで、失敗をくり返しながら人は成長していくんだ、ということを真っ直ぐに映し出します。
タイプは違うけれど親友同士のミンミとロンコ。ミンミはフィギュアスケーターのエマと親しくなり、ロンコは理想の相手を求めてパーティーへ。それぞれのなかに湧き出てくる「これって何なの?」という感情、そしてセクシャリティーや恋愛指向に対して向き合っていきます。
17歳から18歳の年齢は、子どもとは呼ばれたくなくて、でも大人にはまだ遠くて、子どもと大人の狭間にいる何とも不安定な年齢です。その年齢だからこそ感じるものが、とても初々しくて、とても痛々しくて、とても煌びやかで──。
今まさに10代を生きる人にとっては、共感だらけの映画であり、10代を通り過ぎた人にとっては、懐かしく思うと同時に、かつて自分が10代だった頃に向きあっていたこと、でも今は忘れてしまっていることの中に、大切な何かを見いだすかもしれません。
思春期を描いた青春映画は数え切れないほどありますが、同じ映画はひとつもなくて。ミンミとロンコとエマの3人の思春期を疑似体験することで、今の自分に必要なものが見えてくる。そんな、すべての年代の“女の子”に向けた、気づきの映画です。
少女たちの恋愛と性の葛藤度 |
★★★★★
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参考にしたい衣裳とインテリア度 |
★★★★☆
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サウンドトラックも気になる度 |
★★★☆☆
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監督
アッリ・ハーパサロ
脚本
イロナ・アハティ、
ダニエラ・ハクリネン
出演
アーム・ミロノフ
エレオノーラ・カウハネン
リンネア・レイノ
配給 アンプラグド
4月7日 (金)
新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA ほか
全国順次ロードショー!
Ⓒ 2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved
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