CULTURE
元カレの今カノに会いに行ったら……!?『恋のいばら』
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『恋のいばら』
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“恋”を描いた映画はたくさんありますが、同じ題材でも描き方次第でいかようにも新しい作品が生みだせる。“恋”という題材は底なし沼だなぁと思うのです。
今回ピックアップした映画『恋のいばら』も恋を描いた映画です。『ビヨンド・アワ・ケン』(2004年)という香港映画のリメイク企画なのですが、オリジナルの設定を現代に寄せて変更を加えていたり、シスターフッドの要素を強めていたり、オリジナルをベースに新しい恋の物語になっています。松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐、この3人のキャスティングも絶妙。“今”見たい組み合わせと言えるのではないでしょうか。
どんな恋の話なのか──。別れた恋人のことが忘れられない桃(松本穂香)は、元カレ・健太朗(渡邊圭祐)のインスタから今カノ・莉子(玉城ティナ)の存在を突き止めて、なんと直接会いに行ってしまうのです。会いに行って何をするのかが、この恋の物語の軸を決める出来事になるわけですが、桃が訪ねていった表向きの理由は、健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消して欲しい、というお願いでした。そこから桃と莉子と健太朗の関係はどうなっていくのか……。
「恋のかけひき」「恋の虜になる」「恋の火を燃やす」そしてこの映画のタイトルである「恋のいばら」のように、恋というワードには心をザワザワさせる言葉が似合います。“いばら”が示すのは、恋には苦難や苦痛もあるということで、もちろんこの映画にも、いくつもの“いばら”が描かれています。
終わった恋を引きずってしまう気持ち、今の恋に何か疑いを持ってしまう気持ち、恋をしたことのある人なら、それがどんなに苦しいものか手に取るようにわかるもの。だから共感してしまう。
恋は千差万別、正解も不正解もないですが、同じ男性を好きになった桃と莉子の間に生まれたものは、それぞれの“いばら”を乗り越えるために必要なものだったのかなとも思える。恋にまつわるいろいろな感情を追体験できる映画です。
| いばら度 |
★★★★☆
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| シスターフッド度 |
★★★★☆
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| ときめき度 |
★★★☆☆
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監督
城定秀夫
脚本
澤井香織 城定秀夫
出演
松本穂香
玉城ティナ
渡邊圭祐
配給 パルコ
1月6日 (金) 全国公開
ⓒ 2023「恋のいばら」製作委員会
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