CULTURE
“物語”映画を最初に作った女性の話『映画はアリスから始まった』
『映画はアリスから始まった』
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どんなことにも“始まり”があって、もちろん映画にも“始まり”はあります。フィルムからデジタルへと時代は変わり、臨場感あるIMAXや体感型の4DXなど、次々と新しい技術が生まれている。そんな映画の起源はどこにあるのか──。
映画の歴史の始まりとして刻まれているのは、「映画の父」と呼ばれるリュミエール兄弟がシネマトグラフを発明し、1895年にパリで上映したこと、それが始まりとされています。そのシネマトグラフに影響を受けたジョルジュ・メリエスも映画製作をはじめ、映画表現の開拓者となりました。『月世界旅行』が代表作です。
それがこれまでの歴史でしたが、ほかにも“始まり”を作った人物がいた!というのが、この『映画はアリスから始まった』に綴られています。
タイトルにあるアリスとは、アリス・ギイ=ブラシェのこと。彼女は、初の女性監督ですが、リュミエール兄弟やジョルジュ・メリエスと並ぶ、映画のパイオニアの1人なのです。彼女にどんな“始まり”があるのかというと、物語としての映画の始まりです。
現代において映画といえば、約2時間の尺のなかに起承転結があり、恋愛、サスペンス、ホラー、アクション、ミステリー……さまざまな物語が描かれます。
リュミエール兄弟が最初にシネマトグラフを上映したときに映し出されたのは、短い記録映画でした。その上映会には22歳のアリスもいて、すぐに映画製作を始めます。そして、1896年に『キャベツ畑の妖精』という、ストーリーのある“劇映画”を作った。
そんな偉大なパイオニアであるのに、なぜ映画史に名前がなかったのか? 疑問に思ったパメラ・B.グリーン、この映画の監督は、8年かけてアリスについて、アリスが作った映画(その数1000本!)について調べ、1本の映画『映画はアリスから始まった』としてまとめたのです。映画の歴史を覆す事実、と言っても決して大袈裟ではない、映画の“始まり”を知る映画です。
アリス・ギイの才能がすごすぎる度 |
★★★★★
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ジョディ・フォスターのナレーションもいい度 |
★★★★☆
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ハリウッドの映画人もびっくりした度 |
★★★★☆
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原作
アリソン・マクマハン
脚本
パメラ・B・グリーン
監督
パメラ・B・グリーン
出演
アリス・ギイ=ブラシェ
シモーヌ・ブラシェ
ベン・キングズレー
マーティン・スコセッシ
アニエス・バルダ
キャサリン・ハードウィック
配給
パンドラ
7月22日(金)全国ロードショー
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