CULTURE

2014.10.31

Caribouが描く様々な愛の形

CaribouことDan Snaithは、好奇心のおもむくままに、エレクトロニカ、クラウト・ロック、シューゲイザー、60’sサイケデリック・ポップなど、いろいろな音楽性を渡り歩いてきたエレクトロニック・プロデューサー。数ある作品の中でも、特に最近のUKクラブ・シーンに影響を受けた『Swim』は評価が高く、多くの音楽メディアで2010年度の年間ベスト上位に選出された（ラフ・トレードとミックスマグでは1位！）。Manitoba名義で活動していた初期も人気が高かったけど、最近はそれを凌ぐ「第二の全盛期」が訪れているのかもしれない。

そんな彼の最新作『Our Love』は、早くも前作以上に高い評価を集めている話題作。甘いメロディとロマンティックなシンセ・サウンド、そして軽やかなダンス・ビートで表現される本作のテーマは、ずばり「愛」。最近生まれた娘や妻への愛、ダンスフロアでオーディエンスと共有する愛、そして友人の話を基に描かれた壊れゆく愛など――いろいろな形での愛が情感たっぷりに表現されている。そのどこまでも美しくて切ない世界に、早速あなたも触れてみて。

Four Tet / Love Cry

Caribouとは10年以上前からの盟友。繊細な電子音と最近のUKクラブ・シーンに影響されたビートは、互いに通じ合うものがある。

Jamie XX / All Under One Roof Raving

ご存じThe XXのトラック・メイカー。Four TetやCaribouの弟分的な感じで、DJで共演することもしばしば。

Owen Pallett / Song for Five & Six

『Our Love』にも参加し、アレンジ／演奏で大活躍しているOwen。ソロ作は知的で屈折していて美しい。

Caribou -『Our Love』
¥2,371円（税抜）
発売中！

tracklist
01. Can't Do Without You
02. Silver
03. All I Ever Need
04. Our Love
05. Dive
06. Second Chance
07. Julia Brightly
08. Mars
09. Back Home
10. Your Love Will Set You Free
11.Can’t Do Without You (Extended Mix)*
12.Our Love (Daphni Mix)*
*ボーナストラック

text yoshiharu kobayashi / the sign magazine