CULTURE
やりたいことが見つからない人へ『駒田蒸溜所へようこそ』
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『駒田蒸留所へようこそ』
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「大人になったなー」という瞬間は人それぞれですが、(年齢的に)お酒が飲めるようになることも「大人の仲間入りだな」と感じる瞬間だと思います。
ただ、お酒とひとことで言っても──ワイン、ビール、発泡酒、日本酒、焼酎、ウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ……いろいろ種類がある。そのなかで今週取り上げる映画『駒田蒸留所へようこそ』に登場するのは、ウイスキー。世界でも注⽬されているジャパニーズウイスキーの蒸留所が舞台です。
ウイスキーにまつわるお話ではあるのですが、ウイスキーづくりを通して仕事に向きあう姿が描かれる、お仕事ムービーでもあります。
主人公は、経営難の蒸留所の再建に奮闘する駒⽥琉⽣。そして、転職を繰り返してきたニュースサイト記者の⾼橋光太郎。この2人が出会い、時にぶつかり合いながら、蒸留所の社長として一人前の記者として成長していく姿が描かれます。
この映画をおすすめしたい理由のひとつは、ウイスキーがどうやってできるのか、ものづくりの奥深さを知ることができるから。そこから物事の見え方、捉え方が変わってくると思うのです。
「ウイスキーづくりはすぐに成果物が現れるわけじゃなく、最低でも3年、⻑いと10年以上寝かさないと商品にすらならない。⼀番欲しい⼿応えが、何⼗年も先になる。その辺を今の若者たちがどう感じてくださるのか──」と監督が語るように、仕事に手応えを感じられずに悶々としている人へのヒントがある。自分にとってのやり甲斐の見いだし方を教えてくれます。
ウイスキーを炭酸で割るハイボールは、若い世代にも親しみがありますよね。この映画を観ると、ハイボール以外でもウイスキーを飲んでみたくなります。また、迷いながら葛藤しながら、少しずつ前進する琉⽣と光太郎に自分を重ね合わせて、「私はどうだろうか」と今を見つめ、少し先の未来を考えたくなる、そんな映画です。
| お仕事ムービー度 |
★★★★★
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| 蒸留所見学してみたい度 |
★★★★☆
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| ウイスキーの奥深さ度 |
★★★★☆
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監督
吉原正行
脚本
木澤行人
中本宗応
出演
駒田琉生:早見沙織
高橋光太郎:小野賢章
河端朋子:内田真礼
安元広志:細谷佳正
ほか
配給
ギャガ
11月10日(金)より、全国ロードショー
Ⓒ2023 KOMA復活を願う会/DMM.com
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