CULTURE
イカサマ美術評論家と盲目の天才画家のロードムービー『僕とカミンスキーの旅』
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『僕とカミンスキーの旅』
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タイトルにある“カミンスキー”とは、20世紀の偉大な画家の名前で、アンリ・マティスの最後の弟子であり、パブロ・ピカソの友人だった──という“設定”の架空の画家のことだ。彼は、ポーランドで生まれ、パリで活躍し、ニューヨークを訪れると“盲目の画家”として時代の寵児となる。しかし、ある日突然、スイスの山奥に籠もり、隠遁生活に入ってしまう。
そんな85歳になるカミンスキー(イェスパー・クリステンセン)の自伝を書いて一儲けしようと企むのが、31歳の“自称”経験豊富な美術評論家ゼバスティアン・ツェルナー(ダニエル・ブリュール)だ。はるばるスイスの山奥にやってきたゼバスティアンは、半ば強引に取材にこぎ着けるが、何かと口うるさい彼の娘ミリアム(アミラ・カサール)が邪魔で仕方ない。彼女の不在時を狙い、ゼバスティアンはカミンスキーを外へ連れ出すことに成功する。
2人は、ある女性を訪ねるために車を走らせる。その旅の道中、最初はカミンスキーを利用しているつもりだったゼバスティアンだったが、気づけば振り回されているのはゼバスティアンのほうで……好感度ゼロに近いほどイヤな奴だったゼバスティアンの心の変化、本当は見えているんじゃないか? と錯覚してしまうほどつかみどころのないカミンスキーの本心、彼らの旅は意外な結末を迎える。
カミンスキーは架空の画家だが、パブロ・ピカソ、アンリ・マティス、アンディ・ウォーホル、ザ・ビートルズなど20世紀の偉人たちも描かれることで、もしかして本当にいたのかも? と思わせる虚実が入り混じるストーリーも面白い!
| ロードムービー度 |
★★★★☆ |
| ポップアート度 |
★★★★☆ |
| 奇想天外な物語度 |
★★★☆☆ |
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監督・脚本
ヴォルフガング・ベッカー
原作
「僕とカミンスキー」
ダニエル・ケールマン著
(三修社刊)
出演
ダニエル・ブリュール
イェスパー・クリステンセン
ドニ・ラヴァン
ジェラルディン・チャップ リン
アミラ・カサール
配給
ロングライド
2017年4月29日(土)、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次ロードショー
© 2015 X Filme Creative Pool GmbH / ED Productions Sprl / WDR / Arte / Potemkino / ARRI MEDIA
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