CULTURE
可愛くて強くて格好いい!『ガンパウダー・ミルクシェイク』
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『ガンパウダー・ミルクシェイク』
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“ミルクシェイク”という、なんとも可愛らしい単語がタイトルに入っていますが、その手前にくっついている“ガンパウダー”とは火薬のこと。いったいどんな映画なのかというと──女性の殺し屋たちが、自分たちの居場所を勝ち取るために戦うハードボイルド・アクションです。
“女性”を強調したのは、このジャンルはまだまだ女性が主人公の作品は限られているから。けれど時代は動いていて、先月公開作品のなかにも女性が活躍する映画『355』がありました。『ミッション:インポッシブル』『007』シリーズのような本格派のスパイ・アクションを、オール女性キャストで作りたいと、ジェシカ・チャステインの発案によって生まれた映画です。
『ガンパウダー・ミルクシェイク』も、主役をはじめメインキャラはオール女性です。おすすめポイントは、ハードボイルドであること、CGに頼らない生身のアクションであること、カーチェイスもあって、ガン・ファイトもある、そして街や店がポップでカラフルで、おまけにファッションの可愛さもしっかり組み込まれている、てんこ盛りです。
なかでも女性らしくてユニークな設定だなと思うのは、武器を調達(レンタル)する場所がクラシカルな図書館であること。しかも武器が仕舞われているのは、「ジェーン・オースティン」「シャーロット・ブロンテ」「ヴァージニア・ウルフ」といった、女性作家の本のなかというのも面白いのです。
暗殺組織に属するトップクラスの殺し屋のサマンサ=サム(カレン・ギラン)が、あるミッションをめぐって組織と対立し、彼女の母親やその同志たちと一緒に組織に反撃するシーンの格好いいことといったら!
というのも、この映画の監督をつとめるのは、イスラエル出身のナヴォット・パプシャドという監督。古今東西のアクションを観まくってきた映画オタクの監督で──
「この作品は、元々セルジオ・レオーネ、黒澤明、ヒッチコック作品にインスパイアされたんだ。マカロニ・ウエスタン、フィルム・ノワール、侍/浪人というジャンルの融合だね」と語っています。ほかにも尊敬する多くの監督作品にインスパイアされているそうですが、多すぎて書ききれません……。
そんなオタクパワーとウーマンパワーが一体となった、シスター・ハードボイルド・アクションなのです。普段はハードボイルド系もアクション系もそんなに観ないけど……という人にもおすすめしたい1本です。
| 強さ度 |
★★★★☆
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| お洒落度 |
★★★★★
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| 爽快度 |
★★★☆☆
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監督・脚本
ナヴォット・パプシャド
出演
カレン・ギラン、レナ・ヘディ、カーラ・グギーノ、ミシェル・ヨー、アンジェラ・バセット、ポール・ジアマッティ
配給
キノフィルムズ
3月18日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
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