CULTURE
この発想はなかった!ノーラン監督の最新作『TENET テネット』
『TENET テネット』
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『ダークナイト』シリーズ、『インセプション』『インターステラー』『ダンケルク』、観たことあるでしょうか。どれもクリストファー・ノーラン監督の作品です。
ノーラン監督作品は「体験型」の映画と言われることが多いのですが、その理由は、見たことのないスケール感あふれる映像であったり、それまで当たり前だと思っていた概念に疑問を持たせるから。その世界に没入するために必要なのは、映画館という環境です。目の前に広がる大きなスクリーン、身体で浴びる音響が不可欠。残念ながら、スマホやパソコンの画面ではノーラン作品を“本当の意味で”堪能することはできないと言い切ってもいいかもしれません。
時間を描く──タイムトラベルもの、パラレルワールドものなど色々ありますが、最新作のタイムサスペンス『TENET テネット』で私たちが体験するのは、時間の“逆行”を通して描かれる時間という概念です。
主人公は名もなき男。突然あるミッションを命じられます。それは〈時間〉に隠された秘密を解き明かし、そのルールから脱出し、第三次世界大戦から人類を救えというもの。重大なミッションのキーワードがタイトルになっている〈TENET テネット〉。ノーラン監督はこう語っています。
「簡潔にいうと、『インセプション』が強盗ジャンルにもたらしたアプローチと同様に、『TENET テネット』ではスパイジャンルに影響を与えようとしているんだ。私が目指したのは、孤独なスパイを新しい視点から見つめ、彼が世界を飛び回り、すべての人や物を破壊してしまう大惨事を防ごうとする戦いを描くことだった」
時間の逆行にとらわれがちですが、主人公に降りかかる出来事を彼と同じように体験する、目の前に起きることをどう乗り越えるか考える、スパイ映画だと思って観ることが一番この映画を楽しむコツなのです。
「何、この映像!」「何、この展開!」の連続で、「分からない」ことを「どうなっているんだろう」と考えてしまう、それは当たり前の思考ではあるのですが、分からなくても問題なくて(ちゃんと“分からない”を回収してくれますから!)、とにかく凄いことに巻き込まれているんだと、主人公と一緒にミッションを遂行するつもりで観ることをおすすめします!
IMAXカメラで撮影した映像が凄い度 |
★★★★★
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飛行機のシーンも実写で撮影の驚き度 |
★★★★★
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世界7か国が舞台でスケール大きい度 |
★★★★☆
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監督・脚本・製作
クリストファー・ノーラン
出演
ジョン・デイビッド・ワシントン
ロバート・パティンソン
エリザベス・デビッキ
ディンプル・カパディア
アーロン・テイラー=ジョンソン
クレマンス・ポエジー
マイケル・ケイン、ケネス・ブラナー
配給
ワーナー・ブラザース映画
2020年9月18日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国ロードショー
© 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved
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