CULTURE
Jamie xx(ジェイミー・エックス・エックス)が、初のソロ・アルバムをリリース!
ロマンティックな夜の音楽を奏でるロンドンの三人組、The xx(エックス・エックス)のトラック・メイカーであるJamie xx(ジェイミー・エックス・エックス)が、初のソロ・アルバム『In Colour』をリリース! DJとしても多忙な日々を送る彼らしく、アルバムは様々なダンス・ミュージックへの愛情とリスペクトが溢れた内容に。ハウスやソウルからダンスホールやベース・ミュージックまでを自在にミックスさせ、ときにはThe xxのメンバーや気鋭のラッパーたちの歌/ラップをフィーチャーしながら、すべてをしびれるほどスタイリッシュにまとめ上げている。
ソロ・アルバムでも流石のセンスを見せつけてくれたJamie。作品の背景や影響を受けた音楽について、電話インタビューで語ってくれた。
―ソロ・アルバムはいつ頃から作り始めたの?
言ってみれば、The xxを始めた時からずっと作ってきたっていう感覚だね。The xxのデビュー・アルバムを出してから7年になるけど、アルバムの合間もツアーに出ている時も、ずっと音楽を作っていたから。で、いよいよそれを作品にすることになったんだ。次のThe xxのツアーが始まる前に出したいと思っていたから、理想的な形で出すことができたよ。
―アルバムのコンセプトは?
音楽的には特定のヴィジョンはなかったんだ。ただ、アルバムで使っている音はどれも、最初のアイデアの段階でなにかしらの感情を僕の中に呼び起こすものだったから、それを軸に曲を完成させていったよ。これまで作ってきた音楽より深い部分で共感できる曲が多いんだ。それにもちろん、今まで自分が取り組んできた曲をすべて完成させることも重要だった。そうすることで、The xxの次のアルバムを心機一転して作り始められるからね。
—アルバムにはThe xxのRomy(ロミー)とOliver(オリヴァー)もヴォーカルで参加していますね。せっかくのソロだから他のシンガーとやりたいとは思わなかった?
強い絆を感じながら一緒に音楽を作れる相手を見つけるのはすごく難しいことだから、それを生かすべきだと思ったんだ。音楽的にも人としても、気心が知れている相手とやるのがやっぱり一番だよ。彼らがいなかったら今の僕は存在しなかったから、僕にとって(彼らとやるのは)当然の選択。もちろん、これまでに他のシンガーとも仕事をしたことはあって、学ぶことも多かったけどね。
—Romyが参加している“Loud Places”はゴスペル調のソウルフルなトラックで、アルバムのハイライトのひとつですね。
僕ら3人とも、悲しいダンス・ソングっていうのに少しハマってるんだ。悲しい曲に合わせて人が踊っている、っていう発想にね。踊る喜びとメランコリーの対比が面白いと思っていて。この曲はRomyと書いたんだけど、最初は直球のハウス・トラックで、何かが足りないとずっと思ってた。で、あとで一人でスタジオに入った時に、前からどこかで使いたいと思っていたサンプルを取り出したんだ。Idris Muhammad(イドリス・ムハマド)の曲のサンプルなんだけど、歌詞がRomyの歌っていることとピッタリ合ったんだ。まさに思いがけない幸運だったね。
—“I Know There's Gonna Be Good Times”は、ラップがフィーチャーされたアルバムの中でも異色のトラックです。
最近はNYやLAで時間を過ごすことが多かったんだけど、そこでラジオを聞いているとヒップホップが周りの環境にぴったりでね。同じような曲を自分でも作りたいと思ったんだ。僕も若い時は(ヒップホップ系ビート・メイカーの)RJD2やDJ SHADOW(DJシャドウ)から影響を受けたし、最近だと(ラッパーの)Travi$ Scott(トラヴィス・スコット)とかYoung Thug(ヤング・サグ)の新曲は最高だと思うよ。
—ほかにも最近おすすめのアーティストは?
昔から好きなのはFloating Points(フローティング・ポインツ)やFour Tet(フォー・テット)、それとMove D(ムーヴ・D)。最近のもので気に入っているのはDauwdで、新しいEPを本人から送ってもらったんだけど凄くいいよ。Mathew Herbert(マシュー・ハーバート)なんかは安定して良質な作品を出していると思う。
—アルバム・タイトルに込めた意味は?
最初に思いついたきっかけは、僕たちがいつも黒い服を着ていて、気難しい人間で悲しい歌しか作らないとみんなに思われていることだった。僕たちは確かに悲しい歌も作るけど、同時にハッピーでいろいろな表情を持った人間でもある。このアルバムはそんな自分たちの色彩に富んだ面に光を当てているんだ。いろいろな色が出ている多彩なアルバムなんだよ。
—じゃあ、今後ファッションにも色を取り入れる予定はある?
いや、黒のままだよ(笑)
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Jamie xx-『In Colour』
¥2,371(税別)
発売中
tracklist
01. Gosh
02. Sleep Sound
03. SeeSaw (feat. Romy)
04. Obvs
05. Just Saying
06. Stranger In A Room (feat. Oliver Sim)
07. Hold Tight
08. Loud Places (feat. Romy)
09. I Know There's Gonna Be (Good Times) (feat. Young Thug & Popcaan)
10. The Rest Is Noise
11. Girl
12. Stranger In A Room (Instrumental)※
13. Loud Places (Instrumental)※
14. All Under One Roof Raving (Instrumental)※
15. All Under One Roof Raving※
※日本盤ボーナストラック
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text yoshiharu kobayashi / the sign magazine
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