CULTURE
2016.10.23
『focus on N-bloggers』Vol.14 shiori

Q. 出身や家族の事から今現在の事まで、詳しいプロフィールを教えて。

岡山県生まれです。瀬戸内の海と山々に囲まれて、とても豊かな自然の中で育ちました。私の生まれた場所は、城下町の街並みが残る歴史のある街。そのおかげで、お祭りなど季節ごとの行事もきちんと行なう文化が残っています。幼い頃から、古き良き日本の美しい文化に自然と触れてきました。そのような文化を後世に残してくれた故郷の人たちに感謝しています。
家族は、両親と兄、義姉、甥っ子がいます。 両親はアートや車、旅行好きの博学な人。日本各地の美術館やギャラリー、寺社仏閣など様々な場所に連れて行ってもらいました。母はパタンナーの仕事をしていた経歴があり、兄はアパレル業界、義姉はビューティの業界で活躍しています。生まれた時からアート作品や洋服に囲まれて育ったので、自然な流れで大学は美術大学に進むものだと考えていました。絵を描くことも得意だったので、迷いはありませんでした。
多摩美術大学情報デザイン学科に進学し、在学中は写真やショートムービーなどの作品を制作していました。現在は、広告ビジュアル制作会社に勤めながら、アートフォトの販売やコーディネートの仕事をしています。
Q. 本業のお仕事について、具体的にどんな内容か教えて。

アートフォトと呼ばれる、芸術性の高い写真を販売しています。
世界中のアーティストの作品を扱っており、海外の方とも関わる仕事なので、とてもグローバルな環境に身を置いています。
また、自宅からオフィス、医療機関まで生活のあらゆるシーンに飾る写真を選び、ご提案するコーディネートも担当しています。お客様の要望を聞きながら、写真を選び、空間を作っていく仕事です。たった1枚でも写真を飾ると空間の印象が変わり生活が豊かになる。写真を飾る楽しみや選ぶ面白さがもっと日本にも広まるといいな~と思っています。
あと、フリーのライターとして様々な媒体でトレンドの飲食店など食に関わる記事を書いています。
Q. ご両親の影響や学生時代の経験が今、生かされているなと感じるのはどんな時?

アートやファッションに関しても、寛容な考えをもつ両親のおかげで、今の業界で仕事ができていると思っていて、とても感謝しています。
学生時代は、美大生ならわかると思いますが、日々課題制作に追われていました。限られた時間と予算の中でいい作品に落とし込むためには、スケジュール管理や誰に頼むか、何を優先的に進めるかなど、多くの人と関わりながら問題解決の繰り返しでした。その経験から問題解決能力がかなり鍛えられたと感じていて、その点が今のプロモーションの仕事に役立っています。美大には、才能溢れる個性的な仲間がたくさんいたので、新しい価値観やセンスも磨けたと思います。最近、共に大学時代を過ごした友人たちと仕事場で再会し、またチームとして一緒にものづくりができるなど、美大生で良かったな!と感じることもありました。
Q. 食をテーマにしたブログ企画「しおグル」を始めたきっかけは?

食べることや新しいお店を開拓していくこと大好きで、上京してから趣味で食べ歩きをしていました。ただ、食べるだけでなく、美味しかった店の情報を友人や仕事仲間に話していると、「ここに行くんだけど、どこかいいお店知ってる?」と聞かれることが多くなりました。みんなリアルな情報を必要としているんだ! と思い、食をテーマにした「しおグル」を始めました。特に中華が好きなので、餃子や中華料理の情報が多くですが、これからもジャンルは問わず美味しいものを紹介していこうと思います。先日、「お店に困ったら、インスタで「しおグル」をチェックしてるよ。とても役に立つね!」と友人に言われました。「しおグル」をみんなのグルメガイド本として、どんどん活用してもらえると嬉しいです。
また、洋服を着るのと同じで食事も毎日欠かせないことですよね。 豊かな食生活が豊かな人生を作ると信じているので、NYLONの読者の方にもファッションと同様に食にも興味をもってもらえるといいな!と思っています。
Q. お店やレシピの情報はどうやって仕入れているの?

トレンドのお店については、雑誌やネットをこまめに調べていますが、基本は「人から聞くこと。」で情報を仕入れています。取材に行ったお店の店主やシェフ、タクシーの運転から、取引先の人など、様々な人に聞きます! 美味しいものの話題ってくすごくて、年齢、性別、国籍問わず、共感を生みます。そのお店の何が美味しいとか、有名店よりこっちの店のほうが旨いとか、リアルな情報が聞けて、とても楽しいです。そうした食を通じてのコミュニケーションも大切にしながら情報収集しています。
Q. 地方や海外にもよく行っているよね。印象に残っているエピソードはある?

月に数回は、旅行に行っていますね。休みがあれば、仕事終わりにターミナルに移動して東京を離れます。地方出身だから、東京のエネルギーに疲れるときがあるんですよね。今年は、神奈川から始まり、高知、和歌山、鳥取、広島など国内の海によく行きました。ヨットに乗ったり、鯨を見たり海での経験値が増えました。穏やかな瀬戸内海、広大な太平洋に力強い日本海。厳しくも優しい自然の中で過ごす経験は、自分の偏った価値観などを塩抜きするような感覚。心も身体も軽くしたら、東京に戻り、また旅にでるの繰り返しですね。
Q. 毎月開催しているという食がテーマのイベントについて詳しく教えて。

「awesome ! 食べて語ろう」と「ジビエ料理」のイベントを行なってます。「awesome ! 食べて語ろう」は、旅の醍醐味である「旅飯」をテーマに、毎回、様々な旅好きのゲストをお呼びして、現地のレポート、実際に現地で食べたご飯を再現してもらい、食を通じて学べるイベントです。インドに滞在していたアーティストやタイに修行に行った現役の僧侶など毎回異なったジャンルの方をお呼びして、対談しています。様々な分野で活躍する方と食を通じて交流ができ、大学生や社会人など多く方に参加してもらっています。 また、ジビエ料理のイベントは、鹿や猪を使った猟師料理を通じて、生命の恵みや社会問題になっている鳥獣被害について都会の人にも知ってもらいたいと思い始めました。私自身、狩猟免許を取得していて、動物や食について深く考えるようになったのがきっかけです。小規模ですが、地元の猟師さんや東京で知り合ったハンター仲間など多く方に協力してもらいながら運営を続けて行きたいと思っています。
Q. 色々な資格の勉強もしているそうだけど、今はどんな勉強をしているの?

今は、唎酒師、ワインエキスパートなどお酒に関わる資格習得の勉強をしています。来年には、日本酒、焼酎、ビール、ワインといったあらゆるお酒の資格取得が目標です。食事に関わるアルコールをただの飲み物と捉えるのではなく、料理を引いたてるソースのような存在として考えていきたいと思い勉強を始めました。今後は、主催している食のイベントでも、お酒の楽しみ方や豆知識を教えれるようになりたいです。また、プロ料理人さんや海外の方とのコミュニケーションツールの一部として役立てたいですね。
Q. ファッションやビューティについてのポリシーは?

TPOに配慮した服装を心がけています。ファッションで印象も変わるので、会う人、場所のことも考えてコーディネートするようにしています。ビューティに関しては、とにかく全身保湿と指先を綺麗にすることです!
Q. 将来の夢や目標を教えて。

身近な目標だと、お酒に関わる資格の習得です。あと、広いキッチン(アイランドキッチン)がある家に引っ越したいですね。将来の夢は、「しおグル」としての活動を書籍化したいです。今まで食べ歩いたお店や出会った人をまとめたグルメ本・食をテーマにしたエッセイ本を出版したい! 仕事と両立して、作家活動を続けていきたいですね。美味しいものを通じて、人を幸せにするコミュニティの場を生み出していきたです。
design chinatsu ikarashi
edit sho ikoma