CULTURE
2016.04.08
2010年05月号掲載 ED_LETTER vol.6
ILLUSTRATOR YUKA YOKOTA
今年で創刊12周年のNYLON JAPAN。創刊時からずっと続いている人気編集長コラム「letter from the editor」を、毎週金曜日にランダムで公開。編集長コラムと読者の方々からご応募いただいた素敵なイラスト&アートワークを、懐かしの出来事とともにお届けします!
ナイロン ジャパン編集長 戸川貴詞コラム
昔そこにあったはずの、人と人との心をつなぐ確かな“絆”が時代と一緒にちょっとずつ少なくなった。眼を合わせて、言葉を交わして、手をそっとつないだら、自然とそこには、ほんのり温かいふんわり笑顔が。心をつなぐ線は、英知のもとにどんどん伸びて、ずっと遠くのいろんなところに、あっという間に届くように。そのうち、心が追いつかなくなった不確かな線がたくさん増え続けて、知らず知らずのうちに、手をつながなくなって、言葉を交わさなくなって。相手の眼をちゃんと見つめるのが、みんな億劫になっちゃって。気が付いた時には、その線の先はだらんと垂れ下がってて……。wireless
親子、夫婦、兄弟姉妹、恋人同士、友達同士、先生と生徒、先輩と後輩、上司と部下。もっと言えば、ご近所さんから、街ゆく人達、日本中の、そして世界中のたくさんの関係する人達まで。
愛情も友情も信頼も、そして小さな小さな思いやりも。あたりまえだと思ってたたくさんの線が、切れちゃった。けど、そこに“無線”のつながりができた。ただちょっと不確かな、取り扱い注意な感じの。線がないから、もう切れたりしない。今度は切りたくても、どうしても切れない。つながりたくなくても、つながっちゃう。そして心が耐えきれなくなって、本当に大切な、小さな残った確かなものまで切れちゃったり…・。
でもまあ、そんな時代に生きてるわけで。だから、もっと強く、もっと優しく、もっと大きな心を育てていかないと。そしたら、もう二度と切れることのない線は、心と一緒にちゃんと、たくさんの人につないでくれるから。もう一度つながった確かな線は、今までよりもっともっとたくさんの人とつながって。恐る恐る眼を合わせて、たどたどしく言葉を交わして、勇気を出してそっと手をつないでみたら、やっぱり自然とそこには、ほんのり温かいふんわりたっぷりの笑顔が、ね。そんな、A day in the life with huge love.
ナイロン ジャパン編集長 戸川貴詞
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flashback memory 2010_05 ・カンカン帽とマキシ丈ワンピースが大流行 ・建設中だったスカイツリーが東京タワーを抜き、日本一の建造物に ・AKB48の『ポニーテールとシュシュ』がオリコンCDランキング1位に |
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2010年3月27日発売 NYLON JAPAN |












