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CULTURE

2023.04.14

坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』

坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』 坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』 坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』 坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』 坂口健太郎の新しい魅力に触れる『サイド バイ サイド 隣にいる人』
『サイド バイ サイド 隣にいる人』

タイトルにある“サイド バイ サイド(隣同士で/一緒に)”という言葉からどんな物語を想像するでしょうか。実際に映画を観ると──

ある人は、見えるものと見えないものの話だと捉えるかもしれない。ある人は、人を癒す力を持った主人公の旅だと捉えるかもしれない。ある人は、誰にでも過去があって、その過去と向き合う話だと捉えるかもしれない。

さまざまな捉え方がある、さまざまな視点がある。観る人がいまどんな環境で生きているのかによって、受け取るものは違ってくると思うのです。それがこの作品の魅力でもあります。しかもリアルとファンタジーが混在するマジックリアリズムが息づいている。

この映画は、『ひとりぼっちじゃない』で監督デビューを果たした伊藤ちひろによるオリジナルストーリー(監督・脚本・原案)。『世界の中心で、愛をさけぶ』をはじめ、行定勲監督作品の脚本を数多く手がけてきた人です。

伊藤監督が『サイド バイ サイド 隣にいる人』を紡ぎ出すきっかけのひとつとなったのは、『ナラタージュ』でも仕事をしている坂口健太郎さん(当時、伊藤監督は“堀泉杏”名義で脚本を担当)。「純粋に坂口健太郎くんを撮ってみたい──」という想いがベースにあるそうです。

「どういうふうに彼を撮ったら、より魅力的になるのかというのを考え、脚本を書きました。今まで見せたことのない坂口健太郎であることが重要でしたので、彼の整った特別で神秘的なビジュアルを生かし、彼でなければ演じられないものにしようと思いました」

そう語るように、たしかに坂口さんの魅力があふれています。坂口さんがもともと持っているものと、未山を演じることで生み出されるものと、観る者が各々に想像する坂口健太郎像。それらが、みごとに混ざり合って未山というキャラクターを形成している。そして、もしかしたら自分の前にも未山は現れるかもしれない、隣にいるかもしれない──とも想像する。

自分はどんな視点でこの映画を観るのか、どんな捉え方をするのか、描かれる美しさにどう触れるのか。小さな発見の連続が待っています。



伊藤ちひろ監督の才能発見度  ★★★★★
さまざまな美しさを感じる度  ★★★★☆
何とも言えないやさしさ度   ★★★★☆
監督・脚本
伊藤ちひろ

出演
坂口健太郎
齋藤飛鳥
浅香航大
磯村アメリ
市川実日子

配給
ハピネットファントム・スタジオ

4月14日 (金)
TOHOシネマズ 日比谷ほか
全国ロードショー

Ⓒ2023『サイド バイ サイド』製作委員会


公式サイト
https://happinet-phantom.com/sidebyside/

TEXT Rie Shintani











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