CULTURE
中村倫也が7つの曜日を演じる『水曜日が消えた』
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中村倫也が7つの曜日を演じる『水曜日が消えた』
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月曜から日曜まで、1週間という単位が繰り返しやって来ることは、誰にとっても当たり前のことです。でも、その当たり前が当たり前ではなかったとしたら……。中村倫也主演の『水曜日が消えた』は、体は1つだけれど曜日ごとに人格が変わる。というよりも、1つの体を7つの人格がシェアしている、そんな“僕”が主人公の映画です。
物語は、火曜日の“僕”を中心に描かれます。火曜日として目覚めて、火曜日として眠りにつく。火曜日くんが次に目覚めるのは、次の火曜日です。彼が、ずっと火曜日しか知らずに生きてきたように、他の曜日もその曜日しか知らずに生きている。ところがある日、そのサイクルが崩れます。火曜日くんが目覚めると、人格は火曜日だけれど、世の中的には水曜日だった。そして、水曜日くんの人格が消えたことで、“僕”の秘密、彼に起きていることが徐々に明らかになり……。
小説でも映画でもエンターテイメントにおいて多重人格という設定は決して珍しいわけではなく、ここ数年の間にも、たとえば──2つの人格が昼と夜を分けて共存するサスペンス『ジョナサン ふたつの顔の男』(アンセル・エルゴート主演)や、一人っ子政策が行われている国で7つ子として生まれた姉妹が7人で1人として生きるSFアクションスリラー『セブン・シスターズ』(ノオミ・ラパス主演)などもありました。そういった作品と『水曜日が消えた』は似ているようで違う。ありそうでなかった物語と出会うことができるのです。
中村倫也は1人7役を演じています。面白いのは、それぞれの人格には当たり前ですがクセがあって、物語の後半では、これは何曜日の“僕”なの? というシーンもある。そこでヒントとなるのは、言葉遣いとか、ある飲み物の淹れ方とか、靴の履き方とか……もう、隅々までいろんなことが計算しつくされている脚本なんです。こういうオリジナルストーリーを待ってました! と思えるような、とっても面白い映画です。
| 物語のユニーク度 |
★★★★☆
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| 映像の面白さ度 |
★★★★☆
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| 中村倫也の七変化度 |
★★★★★
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監督・脚本・VFX
吉野耕平
出演
中村倫也
石橋菜津美
中島歩
休日課長
深川麻衣
きたろう
配給
日活
6月19日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©2020『水曜日が消えた』製作委員会
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