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岡田健史と旅するアートな世界

少し大人びた秋の装いと芸術的な空間。
新しい世界に触れた君は、どんな表情を見せてくれるのだろう?
様々なインスピレーションを得て、1分1秒ごとに成長する岡田健史の刹那を切り取った。

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撮影中、その瞳は真っ直ぐに何かを捉えながらも、スタッフが発する言葉ひとつひとつに耳を傾け、自分がどう動けばいいかを瞬時に察する。あらゆる事柄を成長の糧にできる、岡田健史という稀有な存在。出演作はまだ2本のみながら、私達を惹きつけてやまない、次世代俳優の本質に迫る。

ーNYLON guys表紙初登場ありがとうございます! NYLON JAPAN/NYLON guysという雑誌にどんなイメージを持ってましたか?

ナイロン生地のナイロンなのかなって思ってました。違うんですか!?

ーNYの雑誌で、NY+LONで「NYLON」なんです。

なるほど! はぁ~! Instagramを見て、いろんな方々が出ていて、他の雑誌にはない味があるなぁ、と思って。だから今日撮影に来る時も、どんなふうになるんだろうと思ってワクワクしながら来ました。

ー今回のファッションストーリーのテーマが「アート」だったんですが、最近アートを感じた瞬間は?

先週、パリに行ったんですけど、ルーブル(美術館)で「モナリザ」「(サモトラケの)ニケ」を観て、それを作った人達の伝説、作品の歴史を感じたり。あと、言葉で表すのは難しいんですが、パリの歴史ある街並みからも、いろんなものを感じました。芸術や創作活動って興味が尽きないなと……自分がクリエイトする側に立った時に、どういうふうに動いたらどんなものができるのか、というのを今日の撮影でも学びましたし、これからどんどん自分の奥行きを作っていけたら、と思ってます。

ー演じること以外に普段、クリエイティヴを感じることは?

料理ですかね。料理ってクリエイティヴじゃないですか?

ー料理するようになったのは、上京してから?

上京してからです。今まで作ったことはなかったんですが、こっちに来て、経済的な面からも自分でやらないと、と思い。

ーレシピはお母さんから?

そうですね、1、2品くらいですけど。その他に、レシピをネットで見て、お店で食べたものを再現したりもします。

ーすごい高度!

たらことジャガイモのモをとって「タラモスープ」っていうのを食べた時に「うま!」と思って、それを作りたいと思ったのがきっかけで、それからビーフストロガノフとか、お店で食べたものを家で再現するっていうのを楽しみながらやってます。

ー得意料理は?

炒飯です。パラッパラです。火力マックスで。でも、IHだと大変ですね。1回友達の家でIHを使って作ったんですけど、フライパンを離したら火が通らないから、コンロにつけたまま炒めないといけないので難しいなって。

ーフライパン、振れるんですか?

できます。豆で練習しました。

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ー好きなものは極めるタイプなんですね。

そうです。それは、野球をやっている時から言われてました。良くも悪くも、そうなってしまうんです。

ー一途ってことですね!

恋愛に置き換えると(笑)。

ー最近作った献立は?

作ったうちに入るかわからないですけど、ゆで卵とブロッコリーを茹でて食べました。あと、和風野菜スープを作ったりしています。

ー減量中ですか?

作品に入るので、身体をリセットして臨みたいなって思っていて。消化っていう行為はすごくエネルギーを要するものなので、そこに負担をかけずに、自分がやりたいことに集中するためにやっています。

ー東京に上京してかなり経ってると思いますが、最初に受けた東京という街の印象と、今は違いますか?

印象っていうか、自分の感覚が変わってきたなっていうのは感じていて、例えば、地下鉄の乗り換えがわかるようになったり。上京した当初からは考えられないですね。「なんでこんないっぱい電車があるの」って思ってたんで(笑)。

ー東京でいちばん好きなスポットは?

先日撮影で、初めて笹塚の外れのほうに行ったんですけど、のどかな感じで、ビルがなくて、視界が開けていて、すごく気持ちが良かったんですよ。自分の地元に帰ったような感覚を受けて、東京にもこういうところがあるんだって思いました。

ーでは、最近刺激を受けたことは?

……受動的ではなくて、自分が能動的に刺激を受けにいったんですけど、自分で自分の好きな俳優さん達の画像を保存して、それを、お気に入りに入れて、毎朝見ることです。そうすることで、「この人達みたいになりたい、じゃあ何をしないといけないのか、ダラけてる暇ないだろ」って自分に仕掛ける、じゃないですけど(笑)。

ーちなみに、どの俳優さんを?

ジェイソン・ステイサムさん、イ・ビョンホンさん、ウォンビンさん、山田孝之さん、菅田将暉さん。

ーそのなかでも特に目標としているのは?

自分が目指すべき人だと思っているのはイ・ビョンホンさんです。アジア人で、ハリウッドでも活躍されていますし、ドラマ『アイリス』は、自分の身体の鈴がめちゃくちゃ鳴る作品でした。自分も見てくださる方々にそういうふうに思ってもらえたら、少しは近づくことができるんじゃないかなと。

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ーでは、ファッションのことも。今回、いちばん印象に残ったスタイリングは?

自分、すごくスーツが好きで。なかがピンクで黒のジャケットを着た……。

ー火曜サスペンス風の構図で撮ったコーディネイトですね。

そうです。あと、撮影法とスタイリングを迷いに迷った、カーキのジャケットもすごく好きでした。

ーかっちりしたファッションが好きなんですね。

そうですね。ジャケットとかセットアップが好きで、冬になったらそういうアイテムを着ることが多いですね。

ーこの秋のファッションプランは?

今日もはいてきたんですけど、ここ数カ月でデニムが特に好きになったので、集めたいなと思います。

ーなかでもお気に入りのブランドは?

LEVI'Sと、TOM WOODが好きで、でもブランド問わずデニムは好きなアイテムです。

ーツボな女の子のファッションは?

それ毎回聞かれるんですけど(笑)。いつも面白い回答ができなくて、申し訳ないって思うんですが、似合っていればなんでも好きです。

ー(笑)。じゃあ苦手なファッションは?

ロリータとかヒラヒラはやや苦手です。もちろん、その方に似合っていればいいんですけど。でも、芸能人の方で、誰かは忘れたんですけど、タンクトップに、ベースボールキャップをかぶってる姿にはグッときました。日焼けを気にせずに、堂々と。すごくいいなぁと思いました。

ーInstagramにアップする時の写真のこだわりは?

好きなものだけです。自分の好きなもの、自分があげたいって思ったものしかあげてないです。

ーチェックしてるアカウントはありますか?

宇宙とか景色が好きで、NASA(@nasa)をフォローしてます。あと、The Great Planet(@thegreatplanet)は、景色とかがめちゃめちゃ綺麗でよくチェックします。

ー音楽は聴きますか?

聴きます! 好きな曲をつまみ食いしているので、好きなアーティストさんとかはいなくて。

ー最近良いと思った曲は?

平井堅さんの『キミはともだち』っていう歌。これは自分が幼い頃、母が聴いてたのを思い出して。で、聴き始めたら「あぁ、いいな」って思って。

ー息抜きする時は何をすることが多いですか?

本を読むことですかね。

ー昔から読書家ですか?

高校生になって本の大切さを感じて。その頃から本をよく読むようになりました。きっかけは、野村克也さんの本と、宮本武蔵、あと沖縄の興南高校・我喜屋監督の本です。野球を離れても野球を通して、世の中の普遍的なものを学ぶことがあったり。まだ模索中ですけど、そこから気づいたことを実行している今は、良い出会いに恵まれて、いい時間を過ごすことができているって実感しています。

ー今読み進めている本はありますか?

本屋大賞で2位を取った『ひと』っていう本を読んでます。派手な物語ではないんですけど、人ってひとつひとつの選択があって今の自分がある。その選択をすることによって未来の自分ができてくるっていうのを改めて感じて。自分が2年前に演劇部に入っていなかったら、今日のNYLONの皆さんとの出会いはないだろうな、とか考えたら不思議だなって思いますし、ひとつひとつの選択を丁寧に、後悔なくやっていかないといけないんだなと思いました。現時点で、全く後悔はないですし、あの時決断した自分には「よく頑張ったね」と言ってやりたいです。

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ーでは最後に、NYLON JAPANの15周年のコンセプト「NEW POWER, NO BORDER」という言葉を聞いてどんなアイデアが浮かびますか?

先日観た『グリーンブック』っていう映画の主人公のセリフで「私は白人でも黒人でもない。ずっとひとりで生きてきた」っていうセリフに、深く考えさせられました。彼は、黒人のピアニストなんですけど、黒人がピアノを演奏するっていう概念がその当時は全くなくて。自分が今生きている環境、好きな仕事をできているっていうのは当たり前ではないんだなっていうのを再確認できたし、僕のなかで、その言葉と「NEW POWER, NO BORDER」っていうコンセプトがリンクしました。

ー今日インタビューさせていただいて、岡田さんは、様々な作品から自分のなかに教訓を落とし込む方なんだな、と感じました。

古来、演劇っていうのはそういうものだったんじゃないかなと思っていて。観ている人が現実を忘れてその世界にのめり込む。のめり込んで、考えさせられて。自分はそうだったんです。作品を見ていろんなものを受けとって、作者はこういうことを言いたいのかな、とか考えて、感銘を受けてきたので、自分もそうありたいなと。それには努力が必要ですし、作品を通して自分も成長していきたいです。

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※当選者にはTwitterダイレクトメッセージにてご連絡し、お送り先など伺います。
※応募期間 2019年9月12日~9月27日

岡田健史/Kenshi Okada

1999年5月12日生まれ、福岡県出身。2018年ドラマ『中学聖日記』でデビュー。主人公の相手役に抜擢され、一躍注目を集める。その後、『博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?』でドラマ初主演。現在、1st写真集『鼓動』が発売中。

@kenshi_okada_official

STAFF

MODEL: KENSHI OKADA(SPICE POWER)

PHOTOGRAPHY: KOJI SATO(UM)

STYLING: OKU TOSHIHIRO

HAIR&MAKEUP: KOHEY

PROP: ENDPLAYDEVICE

EDIT: YURIKA NAGAI

TEXT: AKIKO TOMITA

DESIGN: MAKIKO OHYAMA

CORDING: JUN OKUZAWA